• 詩・童話・その他

狐の窓を覗くこと

私は、両手で狐の窓を作って、ありとあらゆる物を覗いた。
化生のもの、魔性のもの、見つけようと。

然し、何を覗いてみても、ありのままのそのままだった。

最終的に、鏡に映った自分自身を覗いてみた。

ドキッとした。

私は、自分自身を覗くということは、自分自身に覗かれることだということを、完全に失念していた。

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