昔から、河童というものに、興味を持っていました。あやかし、妖怪といった類いのものは、人間あって、人間でないもの。
酒に酔った、鼻の高い白人が、天狗と間違えるといった例えがあるように、何かに間違えられる元みたいなものが、あるように思えます。
この物語に出てくる水人が、河童のもとになったのかは、私の空想上だけのものです。イギリスで、産業革命が起こり、その波が、全世界に押し寄せた。日本も、例外ではない。化学という波が、人間の生活を豊かにし始めた時代。水人の生活。環境が、時代に合わせなければいけなくなる。
古いしきたりにとらわれている水人たちは、どう立ち回るのだろう。