『夜光院 狐月斎』
闇の巫女。黒巫女十二階位の最高位『上紫』。
剣士の至高の領域、『二十九剣』序列二位。『四剣聖』筆頭。
獣人族の上位種、複尾族。しかも変異種。『金毛九尾』。
そして『銀毛三尾』凍月 吹雪の師匠。
黒い巫女服に、金糸で狐の刺繍が施された紫の袴を履き、背中に五尺の大太刀にして、アーティファクト。『黒天狐《コクテンコ》』を背負う。
スタイル抜群の、絶世の美女。傾国どころか、亡国とまで呼ばれる美貌を誇る。腰まで有る長いストレートの金髪。左目がルビーレッド。右目がサファイアブルーのオッドアイ。そしてトレードマークの九尾。
しかし、普段は力を抑えるために、一尾にしている。一尾増えるごとに、飛躍的に力が増す。故に、滅多に九尾を解放しない。
ちなみに吹雪は、いまだに一尾状態の狐月斎に勝てない。
その華やかな外見とは裏腹に、非常に無口で無愛想。金、権力、名声には一切、興味無し。ひたすら自身を磨く求道者。
二十九剣、序列二位。四剣聖筆頭は伊達ではなく、その剣の腕前は、弟子の吹雪曰く、『強いを通り越して、おかしい』。
その太刀筋は、速い、鋭い以上に、『静か』。
背中に背負った五尺の大太刀。明らかに扱いづらいそれを、完璧に使いこなしている。
狐月斎に剣を向けた者は多いが、そのほとんどが、狐月斎が何をしたかすら分からぬまま、即座に斬られて終わる。
傍から見ていても、狐月斎がただ、立っているだけとしか思えない。
あまりにも狐月斎の剣が速く、鋭く、静かであるが故に、その太刀筋どころか、一切の動きが分からない。
間近で見てきた吹雪でさえ、いまだに初動すら分からない。
究極至高の域に限りなく近い、剣の腕前。それが四剣聖筆頭。
……その夜光院 狐月斎が完敗した相手。それが、二十九剣、序列一位。
『魔剣聖』
ちなみに、魔剣聖は、真十二柱、序列三位でもある。