(窓口でのトラブルと厳格な審査手続き)
指定された格式高い巨大銀行の重厚な自動ドアを蹴破る勢いで突入したゲスカスは、社会のルールやマナーの概念など最初からないかのように、待合ロビーの長い順番待ちの列を強引に肩で押し退けて割り込み、一番手前の窓口の行員に激しく詰め寄った。
「おいそこの若造! これだ、この紙切れを今すぐ札束の山に換えてくれや!」
乱暴に要求するゲスカスに対し、経験が浅いながらも若手行員は顔色一つ変えず、冷静かつ丁重に「お客様、大変恐れ入りますが、あちらの番号札をお取りになってお待ちください」と順番を守るよう促すが、ゲスカスは「ふざけんな! お前が困ろうと待たされようと、そんなモン俺様には一切関係ねぇんだよ!」と、唾を飛ばしながら威圧的な態度を崩さない。
他の優良な顧客への迷惑とパニックを避けるため、行員は渋々彼をロビーの隅の別室の応接席へと案内し、高額当選チケットの真贋と不正がないかを確認するために一旦チケットの提示を求めた。
しかし、猜疑心の塊であるゲスカスは「なんだと、俺様の億万長者の証を盗む気かこのドロボウ共が!」と再び過剰に反発し、行員からの冷や汗をかきながらの必死の説得を経て、ようやく渋々ながらその場にチケットを預けることとなったのだった。
