「ラブソングが聴けるまで」を読んでくださりありがとうございます。作者のひーろいです。
あとがきと言っても何を書くのが正解か分からないので私の気持ちをずらりと書いていこうと思います。
私は最初「全てを恨んだ復讐の話」にしようと考えていました。
この話を書こうと思ったのは去年の夏です。当時の私は高校がかなり辛くて自分の世界を酷く恨んでいました。そんな私は自分を肯定するためだけの話を作ろうと思ったんです。中学生の頃から自分が考えた小説を投稿したいという気持ちがあって、これからも小説は書き続けます。裏話ですが、フォーユーの四人は中二の時にキャラ自体はノートに描いていたんです。特に糸透となる子をよく描いていました。その時の私も挫けそうになりながら描いていたので、ぴったりだと思い主人公になってもらいました。
最初だからこそ自分だけに向けた話を作ろうと私は思ったんです。でも、いつの間にか不器用な子達の愛が重なった幸せな話になっていました。やっぱり、みんな最後は笑顔でいてほしいという気持ちが強くなったんです。完結した今「全てを恨んだ復讐の話」じゃなく、馬鹿で不器用で間違いだらけな子が転びながら前に進む「愛の話」にして本当に良かったと心の底から思っています。
14話で糸透は手鳴に「乗り越えられなくても、前には進めるって私は思います」と堂々と言いました。作品を通して、このセリフを打ちこんだ時が一番書いて良かったと思うところです。言葉にするのが苦手で馬鹿で不器用で弱い子がそれでも前に進めると言ってくれたことがとても嬉しかったです。この話のタイトルは「羽が無くても僕は走れる」。糸透がそう思えるようになったこと、それは私に大きな力をくれました。
内樹糸透は超馬鹿で不器用で弱くてシスコン、でも私にとってはかっこよくて最高の主人公でありヒーローです。
ここまで読んでくださりありがとうございました。私はこれからも誰かの背中を押す、笑顔にできる話を書きます。そこから、この話を読んでくれる人がいることを信じて。私は書き続けます。
この、ラブストーリーが届くまで。