私の生まれた2006年は、ニコニコ動画のサービスが開始された年である。そのニコ動に発祥したコンテンツの最たるものといえば、やはり「ボカロ」だろう。私はといえば、3つ上の兄の影響もあり、そこそこボカロ文化に浸かってきている。が、巨大なボカロのプールの中には、爪の先にも触れられていない楽曲もある。今になって10年も前の楽曲にハマる、なんてこともあるのだ。いわんや、『少女A』こそが〝それ〟なのである。
私には音楽的な知見やら、考察なんかが得意とは言えない。だから、曲を聴いた単純な所感を述べるとしよう。
「何者かになりたい」誰しもそう思う事があるだろう。私は今も、そう願ってやまない。『少女A』でもそういった思いが綴られている、はずだ。だから、心を打たれたのだ。
そんな楽曲を生み出した椎名もた氏は、2015年に亡くなっている。亡き人に対して物言いをすると、何かしら文句のつく時代ではあるが、あえて言いたい。私は彼を尊敬すると同時に、嫉妬している。それは、彼が「何者か」を手にしているからだ。「何者か」を手に入れられず、ダラダラと生きている私の矮小さと、彼の個性を持って旅立った椎名氏の対比。困った。立つ瀬がない。
これから私はどうしたい。
※本投稿に、故人を揶揄する意図はございません。