※『プロコピオス戦記 ― 隻眼将軍 ザメス ―』5話を一時的に非公開にしてしまいましたが、操作ミスによるものです。現在は再公開しております。
今回は、小説の中にもしばしば登場している封泥についてのお話です。
封泥とは粘土状の小塊で、古代中国や西アジア地域で簡牘を封緘するために使用されていました。木簡・竹簡などを紐で縛り、その結び目を封泥で覆い、差出人の役職や姓名を示す印を押して封じます。時間が経つと封泥は乾燥しますから、開封時には割れて元に戻せなくなる、という仕組みです。なお、印は現代で主に使われている陽刻ではなく、陰刻のものが使われていました。
近年、その封泥研究が密かに盛り上がっておりまして、現在(会期は2026年6月2日まで)は大阪府吹田市にある国立民族学博物館の特別展『シルクロードの商人(あきんど)語り―サマルカンドの遺跡とユーラシア交流―』内でも実物が展示されております。私は展示が始まってすぐの頃に訪れたのですが、来年公開予定の物語とも繋がりがあり、非常に興味深く拝見させて頂きました。
また、2024年4月1日から2027年3月31日まで、科研費で『高精細X線CTスキャナー活用を中心とする古代中国の封泥に関する発展的研究』がされております(研究課題/領域番号:24K04343)。
『MUSEUM 東京国立博物館研究誌 第707号』にも、研究結果の一部が掲載されておりましたね。流石にそのものを完全再現することは出来ませんが、個人的に自由研究のようなものとして、封泥作りをしようと考えております。
まず、今回材料は下記としました。
【封泥】
・赤土……35g
・砂(粒径0.3〜0.8mm)……10g
・有機繊維(麻)……2.5g
・水……適量
【簡牘代用品】
・巻きす
・麻紐
【印】
・玉璽風の印(陰刻)
時間が出来たら試してみようと思っているので、また結果をこちらに書くかもしれません。簡易的なものなので、封検=溝を刻んだ木片は不採用です。石灰を加えた場合も比較してみたいところです。