五十年前、空が砕け、“バベルの死骸”が世界中に降り注いだ。地は裂け、海は都市を呑み、人口の半数近くが失われた――“大災害”である。 その後、世界には「マナ」と呼ばれる神秘の力が満ち始める。 今、孤独な“天使”の少年コラヴォは、廃村に残された老女と出会い、わずかな安らぎを得る。 だが、彼を追う者の影が、静寂を破ろうとしていた。
6月30日に更新