爽やかな好天。
絶好のBBQ日和だ。
庭の駐車スペースにテントを張る。
テーブルを広げ、椅子を並べ、BBQコンロに炭火をおこす。
友人家族が集まってくる。賑やかだ。楽しい。食べて笑って、子どもをそばで遊ばせつつ、話が弾む。笑い声は自然大きくなる。家の前の幅広い道は、めったに人も車も通らない。邪魔も入らず安心して子どもは走り回れるし、大きい声でしゃべりまくれる。爽快だ。
――とでも思っているのかな……私はため息をつく。
以前ここはすごく静かな住宅街だった。平日も休日も穏やかで快適で静かな場所だった。
ところが、ある一軒の家が最近BBQに目覚めてから、晴れた休日は、必ずやBBQを庭先でするようになった。
友人家族も集まって大勢でやるものだから、とてもにぎやかだ。いや、正直に言おう。シンプルにうるさい。すごくうるさい。匂いさえも、うるさい。
せっかく、快適な気温なので、自分としては窓を開けて過ごしたい。
それなのに、窓を開けていると、その笑い声がダイレクトに響いてくる。会話の中身はよくわからないが。
私は心が狭いのか。
人がせっかく楽しく過ごしているのに、うるさいと思ってしまう。
静かに過ごしたい。せっかく家にいるのだから、普通に穏やかに静かに過ごしたい。
30代くらいの男女が大きな声で喋り笑う声を聞きながらつぶやく。
この世界は、あんたらだけのもんとちゃうで~。
静かに過ごしたい人かておるんやで~。
それにしても、彼らのBBQタイムは長い。長い。
ランチタイムどきから夕方まで、日が暮れるまで飲み食い喋り笑う。まさか君たちはここでランチも晩ご飯も済ませる気か?
うるさいって。はよかえり。明日は月曜日やで。仕事あるんちゃうん?……ってか、お願い、早く帰って……