黒瀬　行杜

祖国を失った少年、エル・オルレアン。 滅びの記憶を胸に刻み、彼は己の中に眠る“星”と共に、再び歩み始める。 幾多の出会いと別れを経て、星を宿す少年は、やがてその光に――自らの意志…

『魔女の女王』と呼ばれるマリア・クルス。 彼女はヴィクトリア王国での禁呪事件を経て、理の探求者として改めて「三元の極」――すなわち三つの元素と二つの複合魔法を極めることを誓う。 …

飛び降りた夜、青年はタクシーの後部座席で目を覚ます。運転手・尾張花の仕事は、亡くなった魂を彼岸へ届けること。やがて相乗りの男が乗り込み、夜は別の重さを帯びる――終点で手渡されるの…

刑部里は、夜の街でビートを刻む。 808の低音は、誰かの秘密を飲み込みながら鳴り続ける。 嘘を隠すのは簡単だ。ただし、里に隠し事はするな。 ※小説家になろうの方でも掲載させて頂…

大山彗は、雨の日も晴れの日も赤い和傘をさして大学に通う。 ずっと彼女を見ていた。 いつの間にか雨は降らなくなり、僕は彼女の隣に座るのが当たり前になった。 ※小説家になろうの方で…