※こちらは大日本帝国-綴錦-を読了した方向けのノートになります。
読む予定がある人はネタバレになるので読了後に興味があれば見てください。
これを見ない方が本文を楽しめる可能性は高いので、本文で満足している方はブラウザバック推奨です。
正直、書くかどうか今でも悩んでいるので何かあったら消すかもしれません。
平素よりお世話になっております。古人です。
ずっと言うか言わないか悩んでいたことを懺悔する気になりました。
以下、大日本帝国-綴錦-を投稿中、そして投稿後も一番多かったコメント(この部分はつまらなかったという悪口雑言と共に送られていたものが大半でしたので消えていることが多いですが……)
「雷雲仙人って何のために出て来たの?」という問いに対する答えです。
あれは三国志演義の于吉とか左慈みたいな感覚で私の趣味で出しただけではなく本当はもっとどうにもならないことを動かす舞台装置として出しました。
初期段階の構成では大日本帝国は-綴鉄-と-綴錦-の二つで用意しており、
-綴鉄-で対米戦争へと流れ、その後に時間遡行によって対米戦争を行わない-綴錦-へ移る予定でした。
その時間遡行は常人が自力で行うのは不可能、そこで仙人たちが必要だった。そういう話です。
(時間遡行に至るまでの話は大日本帝国カイコク伝という名前でした。こちらは幾つかの意味を含ませていましたが大きくは改国と廻刻の意味でつけていました)
結論から言うと、自力で時間遡行はしてないので大掛かりな装置として存在だけ出て来たけど使われなかったので謎の状態で残ったという話です。
本編に出ることのなかった-綴鉄-の流れは下記の通りです。
雷雲仙人が魔力などの吸い上げを行った時点で、財部と弥子の接続が切れて弥子が地上に残されてしまいます。その時に財部と弥子が喧嘩するので本編で財部が壱心に言った言葉はありません。
それによって壱心は雷雲仙人の話を否定し切れずに念のために準備していた案、対米戦争に踏み切るという事態に進みます。
(正直、あれだけ綿密に富国強兵を行って壱心くらいに歴史を知っているという前提で弥子の知識があれば少し欲目が出てしまうのも仕方のないことだと思います)
それで第一次世界大戦の時に得た太平洋諸島を要塞化したり本文中(215話)にもあった【虚】計画で作った原子爆弾を筆頭とした新型兵器を駆使したりして真珠湾の占領のみならず早期にオーストラリアを戦線離脱に追い込み、東南アジアで米軍を袋の鼠にしたりして世界大戦に勝利します。
ただ、アメリカに名目上で勝ったとしてもアメリカ本土は統治するには遠すぎる上、巨大過ぎるため、得られたのは戦費に見合わぬ賠償金と世界中からのヘイト、そして管理し切れない大量の租借地です。
すぐに疲弊していく祖国の姿を前にこんなことがしたかったのではないと深い後悔に包まれる壱心の下に雷雲仙人に会うために命懸けで何とか時間遡行機を作った弥子がやって来ます。
そして共に雷雲仙人がこの世界から出る155話(歴史の転換点)のタイミング(雷雲仙人の事情でそれ以上前には戻れない)に戻ります。
この時間遡行の最中に壱心の前世の記憶(雷雲仙人と思わしき存在と共に未来の日本で諸外国と戦っていた記憶)が157話より鮮明に蘇り、157話の流れに入りつつもその未来は絶対に訪れさせないと本来の壱心に啖呵を切って記憶はなくとも戦争は避けなければならないという意識を持った壱心が誕生して-綴錦-が始まります。
尚、この時に弥子と統合して壱心に少し優しくなった財部から本文の言葉が告げられる。
そんな流れでした。
それを諦めたのは私の熱量が持たなかったからです。コメントやらレビューで叩かれて楽な方に流れました。今でも申し訳ないと思っています。
(それらの中でも悪意あるものは運営さんが対応してくれました。すみません、今後もよろしくお願いします)
以上です。長文失礼しました。
結局、本文に書いてない上、既に完結作品として評価いただいている話なので言うか言わないか悩んだ駄設定ですが、恐らくもうこの流れをきちんと書くことはないと思ったので供養として書かせていただきました。