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52.5話 「美園さん、お下品ですわよ!」

何かおかしいなって思ったら、1話とばしてた件。
うがああああああああああああああああああああ!
はぁ、はぁ。

第52話「ほんと? ほんとに大丈夫? 虫いない?」 の後で、
第53話「まったく、わりにあってないねぇ!」 の前の話です。

物語の流れ上、重要な役割のある回ではないので、一旦こっちにアップします。
作者フォロー特典ということでひとつ……。

なお、アロハの阿久津さんはゴキ子に続いて、こちらにも登場ですね。
私が最初に書いた小説からチョイチョイ出てくる常連脇役です。



  ↓↓↓↓↓ それではどうぞ!! ↓↓↓↓↓



52.5話 「美園さん、お下品ですわよ!」

 そのまま、四人が集まった。
 さくらの家で作戦会議となってしまった。

「……というわけで、第四階層はさくらが戦線離脱します」
「本当に申し訳ないです」

 さくらが頭を下げるが、他の三人は笑顔で快諾した。

「いやいや、無理なもんは無理やしね」
「うんうん、あたしだって苦手なものはあるからな!」
「ほうほう、想像がつかないね……。是非、お聞かせいただきたいのだが!?」

 悪乗りするなめりに、中指を立てる美園。

「美園さん、お下品ですわよ!」

 榛名がそんなことを言うものだから、笑いの渦が生まれてしまった。
 さくらだけは言葉少な気にお茶を淹れていたが。

「とにかくだ! 次は三人で行く。榛名と、あたしと、なめり」
「もしもの際の回復に不安が出るね?」
「そこはこれで対処する」

 低いテーブルの上に、青と紫のポーションを並べる。
 前のように毒々しくはない、透き通った清涼感のあるポーションだ。

「HP回復ポーションと……SP回復ポーション?」
「そう、その通り! なんとか調合に成功したぞい。これを週末までに増産する」

 榛名はパチパチと手を叩き、なめりは口笛を吹く。

「あれ? ということは……また、薬草採取」
「ふっ、勘のいい勇者は好きだよ」
「また山ぁ!?」
「いや、今回は荒川の河川敷だ。秋ヶ瀬あたりだから近いぞ」
「近い……かな?」

 自転車なら小一時間だが。
 それを近いというのは、バイク乗りくらいだろう。

「明日の午前中から行きたい。さくらとなめりはどうする?」

 榛名は問答無用で頭数に入っていた。
 納得いかない顔で、さくらとなめりに視線を送る。

「榛名ちゃんが行くなら、私も行きます!」
「ならボクも行こう。車を出すよ」

 今度は美園が驚く?

「免許もってんのか!?」
「いや、さすがにないよ。ドライバーの当てがあるからね」
「……そうか。そりゃそうだよな」

 免許もっている女子高生なら、何回留年したって話だ。
 というか、なめりは何年生だろう?

「なめりは何年何組なんだ?」
「それは秘密。怪盗の正体は不明ということで」
「いや、調べればわかるだろ……」
「はは、ではそうしてくれたまえ!」

 まったく胡乱な奴だ。
 月曜日になったら調べてやるからな!

「では、秋ヶ瀬公園のバーベキューの予約しておきますね♪」
「わーい! さくら気が利く!」

 そんな様子の榛名とさくらに苦笑する美園。
 おいおい、遊びじゃねーんだぞ。
 そう言いたいところだけど、しょせん薬草採集だ。

「これいる?」
「ブブー、ハズレ!」

 がっくりする榛名。

「これはどうですか♪」
「そっちは……大当たり!」

 ガッツポーズのさくら。

 正直なところ、ピクニックとさして変わりがなかった。
 事実、日曜日はのんびりバーベキューを堪能して帰ることとなった。

「いやあ、すまないね! 阿久津君」
「いやいや、長泉さんの頼みとあらば断われませんよ」

 やたらガタイのいい体にアロハシャツ。サングラスの顔はかなり厳つい。
 まともな職業には思えないドライバーさんが、手を振りながら去っていった。

「お父さんじゃないよね? 誰なのかな?」
「協力者だね。いろいろ助かってるよ」
「ふーん?」

 よくわからないような説明に首をかしげる榛名。
 この怪盗謎が多すぎると思ったのは、美園も一緒だ。

「さて帰るか」
「うん、また明日ね!」
「はい、また明日♪」
「アディオス!」

 そして四人は自宅に帰っていった。
 祭りが終われば、浮かれていた頭がさえる。
 今日のことは第四階層を攻略するための準備なのだ。
 否応なく、危険エリアへの不安と高揚がやってきていた。

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