『もうひとりの私』(美織視点)、『あなたは私、私はあなた』(遥視点)、
両作品が本日完結しました。
最後まで読んでくださった方、途中から両方を行き来してくださった方、
片方だけ読んでくださった方——どんな形であれ、読んでいただけたことが、
本当にうれしかったです。ありがとうございました。
少しだけ、この作品が生まれた経緯をお話しさせてください。
きっかけは、映画『カメラを止めるな!』でした。
同じ時間軸を別の視点で見せることで、1回目と2回目の体験が全く変わる——
あの構造を、小説でやってみたいと思いました。
でも、双子を二つの視点で書くということは、
同じ台詞・同じ行動・同じ伏線を、全章にわたって精密に管理し続けることを意味します。
一人の作家が両方を書けば、どうしても後から片方を「合わせに行く」作業になる。
それが気になっていました。
そこで、AIを「もうひとつの脳」として迎えることにしました。
設計段階から両視点を同時に意識し、章ごとに整合性を確認しながら積み上げていく。
国内ではほとんど前例のない「同時間軸・完全同期の双視点小説」に、
AIとの協働だからこそ挑めた、と感じています。
「双子鏡像作品」という言葉は、この作品のために作りました。
新しいジャンルとして、これからも発信していきたいと思っています。
日本にも双子を描いた小説はあります。
伊坂幸太郎さんの『フーガはユーガ』のように、1冊の中で双子の視点が交差する作品は存在します。
でも本作は、2冊を向かい合わせることで、はじめて完成する構造です。
どちらか一方だけでも読める。でも両方を並べたとき、初めて「第三の物語」が生まれる。
そういう形式を目指しました。
もし両方読んでくださった方がいたら——
美織と遥が、同じ川を別々の場所から見ていたこと、
伝わっていたら嬉しいです。
またいつか、新しい作品でお会いできますように。
▼ 美織編
『もうひとりの私』(美織視点)
→ https://kakuyomu.jp/works/2912051601338016524
▼ 遥編
『あなたは私、私はあなた』(遥視点)
→ https://kakuyomu.jp/works/2912051601338159706