昨日、「せまい」っていう短いお話を公開しました。
3LDKの間取りの中だけで、ある母親の一生を描いた掌編です。ベビーベッドが届く場面から始まって、最後はまた別のベッドで終わります。家の中の物が増えたり減ったりするだけで、その人の人生がぜんぶ通り過ぎていく。そんな話を書いてみたくて作りました。
実はこれ、絵本の「おおきなかぶ」から骨格をもらっています。
「うんとこしょ、どっこいしょ」で、おじいさんにおばあさん、孫、犬、猫、ねずみ……ってどんどん増えていって、最後にやっとかぶが抜ける。あの「繰り返しながら、少しずつ増えていく」リズム、いいですよね。
「せまい」はそこに逆回しも足しました。増えて、減って、また増える。ベビーベッドで始まった部屋が、最後はまた小さな手でいっぱいになる。かぶを抜く話の構造を借りて、人の一生の「増減」を描けたらいいな、というのが出発点でした。
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この「せまい」、前に書いた「台所」とけっこう似た作りなんです。でも「台所」はビターエンド、「せまい」はハッピーエンド。
で、なんとなくですが「せまい」のほうが反応が良さそう。やっぱりハッピーエンドのほうがウケるのかな、と思ったり。
でもあまのじゃくなので、次はとことん暗い話を書いてやろうかなと思ってます。
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それと——もう感想やレビューをくださった方がいて、びっくりしています。公開して一日でこんなに早く受け取ってもらえるとは思っていませんでした。読んでくださった方、星をつけてくださった方、言葉を残してくださった方、ひとつひとつ大切に読んでいます。本当にありがとうございます。
短いお話なので、よかったら寝る前にでもどうぞ。