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第二幕 2話 挿絵


「陽菜、こっち」

 不意に視界が暗くなった。

 久遠先輩が私の背後の壁に手を、自分の身体で乗客の波を遮るようにして立つ。

「急に混んできたね」

 先輩はそう言って一度周囲を見回した。

 他人に押されないよう、自分の身体を盾にして空間を作ってくれている。

 至近距離から伝わってくる先輩の体温と、包み込まれるような距離。

(なにこれ、なにこれ!?ヤバいって先輩近すぎるし!守ってくれてるし、壁ドンじゃんこれ。)

 もう思考の整理が追いつかないほど混乱し、心臓の音がバクバクと高鳴り、顔は火を吹くほど赤くなっていく。

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