• SF
  • 異世界ファンタジー

【画像・ジアトク】 20話かけてウーキラにすこしずつ焦点が 2025年4月6日

 『第66話 シャクトー/戦いのはじまり』を、本日17時に公開いたします。
 バッターとはわけがちがう戦いが始まる予定です。

 物語を考える早い段階から、「地下のダンジョンを潜るイベントをやりたい」「戦いがあって、傷ついたり、苦労したり」「だんだん奥に移動して、強いボスがいて」「最後にすごいお宝をゲットして」というふうに考えていました。
 それが紆余曲折をへて、このシルミラ・クエストの形になった感じです。

 作者(紅戸)は、こんなふうに思うことがあります。
「命がけのダンジョン探索に、準備をしないで挑むのっておかしいよ」
「いきなり強いモンスター退治をするより、野生動物なんかで腕をみがいて、大丈夫だとわかってから危険に挑むのが生きた人間の当たり前では?」
 と。
 ゲームをプレイすることもあるのですが、準備ができないで危険に挑むのがほんとうに嫌で、名作RPGでも序盤で「だめだ、もういやだ」と、退職代行サービスを頼みたい心境に近くなり、プレイをやめてしまうことがあります。たぶん国内でいちばん人気の、京都の会社の有名ゲーム、その理由で中止しています……昨日、そのハードウェアの新作発表ありました……。
 ゲームデザイナーが存在するとわかっている、電子ゲームの世界では、「きっとデザイナーさんがなんとかバランスをとってくれてるよね」で洞窟に入ると思うのです。そう思ってしまうことから逃れられない。
 でも、小説はどうなのかなーと思います。漫画やアニメでもいいですけれど。

 私たちの仲間たち、ドンタン・ファミリーとウーキラは、どうだったでしょうか。バッター退治で経験を積み、金属棒も手に入れて、わかっている情報は取得し、「ゴブリンが来たらやり過ごすか、追い払うかする」と相談して、洞窟に入ります。
 比較的、戦いに前向きなトキトを「どこかおかしい」と本人含めて感じている状況にいます。戦いを恐れないなんて、おかしい、って思うのではないでしょうか?
 という、作者の中にいる「ぼくたちおかしいよ!」と叫ぶアスミチが、今もいて、ちょっと怖い心境です。

 ヘクトアダーのときは、いきなり襲いかかってこられたので、ああするよりほかなかったという事情がありました。
 今回もヤダラ老人や、サンナンボフ一家の願いという事情はあります。でも断ることもできた依頼だったかもしれません。

 一応、トキトに顕著にあらわれているように、「異世界効果」で恐怖心などがうすれているのでは……という設定はあるのですけれど。
 不自然に無理をさせていないと、いいなあ、と願っています。

 【画像】は、明日の公開で名前が出るはずのジアトク。
 ウーキラの兄です。
 かつてシルミラ洞窟に入った彼の、洞窟前の姿でしょうか。

 背景のひしゃげた岩盤、偶然に私がぐにぐにと描いた灰色をこんな岩に解釈してくれたのですが、設定にすごく合っていて助かります。地震が頻発する地域で、こんなふうに岩が地下から突き出したり、中でぐちゃぐちゃしていたりするのです。




2件のコメント

  • ウーキラの兄ちゃんか。軍隊経験者かな。余分な気遣いなどせず、危ない時にサッと助けてくれる。心で動き言葉は残さないタイプ。お子様が多いから、この落ち着きはいいね。
  • >ふみその礼さん

    ジアトクは名前は出るのですけど……兄はシルミラにはいない、とウーキラが言っていた理由も、すぐにわかると思います。明日の公開分かな?
コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する