ご機嫌麗しゅう。チベスナ奇譚です。
本日の更新にて【今際の魔女が水を差す〜亡命王女の運命上書き合戦〜】が12万文字の大台に乗りました。
文庫本にして一巻分ということで、勝手に感慨深く思っております。
ここまで続けられたのも、ひとえに読んでくださる皆さんのおかげです。
これからも不定期更新にはなりますが、必ず完結まで駆け抜けますので見守っていただけると幸いです。
さて、今回のコレは近況ノートというより、入れる隙がないので省いた本編の補足です。
せっかくならウチのアズ太郎が何をしていたのか、イメージを共有した方が楽しいかなぁと思っての蛇足解説でございます。
読まなくても本編にさほど影響はないので、興味を持ってくださった方だけ流し読んでいただけると幸いです。
Q.アズラエラは鼻血出してまで何を計算していたの?
A.自分で作った方程式を使って死の時間を割り出してます。
より厳密には方程式なんて無いのですが、現代人の感覚だとそれが1番イメージしやすいので
この解説中は「アズラエラが編み出した『死の時間を算出する方程式のような何か』がある」という前提で進めます。
方程式とはxやらyやらの未知数に数字を代入していけば特定の答えを得られる計算式のこと(……でしたよね?数学苦手人なので自信ない)
この【代入】するべき数字を教えてくれるのがアズラエラの占いによる宝石と波紋の模様です。
水面に宝石を落とした時の波紋や宝石の漂う軌跡が「xは5だよ、yは3だよ」といった具合に教えてくれるので、アズラエラはそれらを観察して方程式に当てはめていき、全て代入・計算して死の時間を特定します。
……が、六章ではそんな余裕がありませんでした。
全ての数字が出揃うのを待っていたら大切な姫様が死んでしまいます。
そこで、アズラエラはひとつ拾うごとに代入して計算を進めて
その時点で答えになりそうにない可能性をリアルタイムで排除していく消去法形式に切り替えます。
それでもギリギリなので、無茶をすることで暗算の速度を上げて対応していました。その結果が過集中による鼻血です。
これについては理屈抜きでひたすら無茶をしているだけなので、ちょっとご都合っぽいかもしれませんね。
Q.じゃあアズラエラって計算が得意なの?
A.いいえ、他の計算はサッパリ駄目です。
サッカーボールのリフティングだけやたら上手いのにサッカー自体はサッパリって人、ごく稀に居ますよね? それです。
確率の計算とかさせたら「みそスープ」って答えるくらい計算自体は駄目駄目です。
じゃあ逆に何故オリジナルの方程式だけ異様に素早く計算できるのか……
それは簡単です。数百年の間、毎日飽きもせずその計算ばっかりやってるからです。
1日何時間も同じ計算ばかりやって、それが数十年数百年と続けば誰だって熟達します。
仮に読者の皆さんがアズラエラと同じ時の長さを生きて、同じだけ占いに伴う計算を繰り返していれば20秒で大切な人がいつ死ぬのか計算できると思います。
ただしその頃には、アナタはその計算以外のことは占い抜きのアズラエラ並みにポンコツになっていることでしょう。