もう15年も前だろうか・・とある伝手でゴルフ場のホテルのルームサービスのアルバイトをしたことがあった。
時給が良かったのです。
控え室で待機していて、呼び出しがかかればその部屋へ駆けつける。
まぁ金持ちの人でないと宿泊できないであろう部屋なわけですよ。
通路も赤じゅうたんでガラスの仕切りがある通路もありました。
そんな中、とある部屋に呼ばれたのですよ。
部屋を確認して呼び鈴を押すと、ガチャリとドアを開けてくれました。
!!
驚いたことにとても可愛らしい20代半ばくらいの小柄な女性が出迎えてくれました。
「ルームサービスで呼ばれたものですが・・」
女の人は笑顔でドアを開け、私を中に入れてくれました。
その直後、ベッドに横になっている小太りのおっさんの声が飛んできました。
「さっちゃん、さっちゃん、こっちに・・ルームサービスかいな・・」
おそらくかなり酔っぱらっているのでしょう、ベッドに仰向けになったまま動こうとしません。
私は衝撃でした。
まるでドラマのワンシーンですよ。
リアルに出くわすとは・・同時に全国、全世界ではもっと凄まじいことがあるのでしょうね。
この女性は何を思っているのだろうかと考えましたよ。
お金は間違いないだろうけど、普通にしていたってモテモテだろうにと。
私も単なるアルバイトなので表情に出すことなくルームサービスを提供し、そそくさと退出。
人生で衝撃の瞬間でした。
今でも記憶に残ってますからね。
あんな女の人でも普通に生活しているのでしょうね。
魑魅魍魎・・自分たちのすぐそばにいますね。
そして大多数の人間はお金という指標の元、欲望原理が紡ぎ出されるのでしょう。
もし、今の世界がレベルのある世界になればどうなるか?
自分の力をやはりお金という形で表現するのでしょうか。
稀に、そういったものに本当に関心を示さない人もいるのも人間です。
どちらが良いというのではないのですが、私も多少はお金に傾きつつも、どこまで自分を売ることができるのかと思ってしまいます。