いつも拙作をご覧いただきありがとうございます。
◾️お礼
家臣に恵まれた転生貴族の幸せな日常について、先日累計40,000,000PVに到達しました。
ひとえに、毎日応援してくださる皆様のおかげです。
900話も見えてまいりしたが、引き続きお付き合いいただけますと幸いです。
◾️没案披露4
以下は、2/28投稿分、第885話の没verです。
読み返してあまり面白くなかったのでフルで書き直したため二日空いてしまいました(ーー;)
供養がてらこちらに投稿します。
ご覧いただく際は、ノークレームでお願いします( ͡° ͜ʖ ͡°)
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「ジャンジャック。オドルスキ。こちらへ」
召喚獣トリオにがっちり護衛された、というか、マジュラスの本気瘴気で作られた繭に包まれて無敵状態のユミカが、エイミーちゃん、ステム、ガブリエ対デカイ蟹の戦闘に釘付けになるなか、これからのスケジュールを決めるべく筆頭と次席を呼ぶ。
「御前に」
「これからの動きについてだが、候補は三つ。一つ。このまま中層で狩りを続ける。二つ。思い切って深層まで踏み込む。三つ。いっそのこと灰色まで足を伸ばす」
一応、世間一般の常識に照らし合わせれば一案一択だ。
ただ、個人的には灰色とは言わないまでも深層の触りくらいはユミカに見せてあげてもいい気がしてきている。
要は、僕発信でユミカを深層デビューさせると久々に狂人ポイントが溜まりそうなので、ヘッセリンクらしいイカれ……イカした感性をもつ腹心二人に背中を押してもらい、責任を三等分しようという作戦です。
【薄めてもレックス様の責任払いでポイントざっくざくですよ?】
払うのにざっくざくとは、これ如何に。
「どうだろうか。お前達の意見を聞きたい」
僕が問うと、ジャンジャックが不思議なものを見るような目でこちらを見つめながら首を傾げる。
「レックス様。それは、わざわざ尋ねていただくまでもないのでは。常識的に考えれば、実質一択でございます」
「お館様の仰せのままに、と申し上げるべきなのでしょうが、ユミカの父としてはジャンジャック様同様一択かと」
とりあえず爺やの口から常識というワードが飛び出したことへのツッコミは後にするとして。
深層に行くために背中を押してもらおうと思ったのに、二人揃って常識的判断を支持するという。
驚かざるを得ないが、やむなし。
「そうか。流石のお前達もこれ以上進むことには反対か。まあ、ユミカの体力を考えれば妥当な判断だろう。よし。二人の意見を採用し、今日はここまでとして引き返すとしようか」
となると、獲物はあの蟹さんで最後だな。
鋏の部分に身が詰まってたはずだから、解体して持って帰ろう。
そんなことを考えていると、常識的判断を掲げた二人が揃ってポカンとした表情を浮かべていた。
「なんだ二人して」
「いえ。引き返す? そうなのですか? オドルスキさん。私はてっきり常識的に考えて深層に向かうのが妥当だと提案したつもりだったのですが」
おやおや?
「おお! よかった。私もジャンジャック様と同じ考えでございます」
おやおやおやおや。
これは風が吹いてきましたね。
「そうでしょうそうでしょう。常識的に考えれば、中層にこれ以上見るべきものはありません。また、灰色まで辿り着くにはユミカさんの体力に不安がある。それらを踏まえれば、深層まで踏み込む。それが唯一の選択肢だと爺めも思います」
OK、流石だ二人とも。
そうこなくっちゃ!
「聞く相手間違えてるぞ兄貴」
「いや、私は驚いた。オドルスキ殿はともかく、師匠は灰色行きを主張するとばかり。もしや体調でも悪いのでは?」
「フィルミーさんは、次の機会に灰色で走り込みでもしてもらうとして。灰色は次元が違い過ぎ、今のユミカさんを連れて行っても得るものはないでしょう」
「ええ。ならば、深層の魔獣を。可能ならば
竜種を見せてやることが、今のあの子には一番の刺激になるはずです」
「ふむ。一理ある」
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というわけで、明日は深層へGO( ͡° ͜ʖ ͡°)