「理想の人生とは何だろうか。大それた夢や成功を思い浮かべる人も多いかもしれない。でも、私にとっての理想の人生は、すべてに感謝することだ。
文句を言いたくなる時もある。それは人間だから仕方ない。でも、結局その文句の多くは、自分の心に返ってくることに気づいた。誰かを責める言葉が、自分の内側を傷つけているように感じるからだ。
だから、私は決めた。目の前に起きる小さなことに感謝し、文句を言う代わりに『これが教えてくれることは何だろう?』と考えることを。小さな軌跡こそが、私にとっての奇跡だ。日々の中にそれを見つけられるような生き方をしよう。」
そんな決意をしても、朝起きると、まだ胸の奥にモヤモヤが広がることもある。
窓から差し込む朝の光が眩しいけれど、心は晴れない。何が引っかかっているのだろう。もしかしたら、昨日の出来事かもしれないし、未来への不安かもしれない。でも、それに気づけた瞬間こそが、第一歩なのだと思う。
「感謝しよう」と決めたはずの心が、不安や焦りに引っ張られていることに気づいたとき、私は自分に問いかけるようにしている。
『何がこんな気持ちを引き起こしているのだろう?そして、これをどう解釈すれば、自分にとっての学びや糧になるのだろう?』
問いを立てると、不思議と心が少しだけ軽くなる気がする。問題そのものは解決しなくても、自分の内側で答えを探し始めるプロセスに、安心感を見いだせるのだ。
まずは、何をおいても健康であること。それがすべての基盤だ。
病になることは仕方がない。人間である以上、避けられないこともある。でも、それを過剰に気にする必要はない。そして、気にしないことこそが健康な状態だと気づく。
気にすること、それ自体は悪いことではない。むしろ、それは軌跡を積み重ねるためのきっかけとなる。心が揺れることで、小さな奇跡を見つける目が育っていく。奇跡が積み重なれば、やがて心も体も変わり、どんな風にも耐えられる強さを持てるようになるだろう。
そんな日々の中で、私は小さな軌跡に目を向けるようにしている。
たとえば、朝の光がカーテン越しに作る柔らかな影や、食卓に並ぶ何気ない一皿の料理。どれも特別なものではないけれど、こうした瞬間に感謝することで、モヤモヤは少しずつ消えていく。
そう思うと、モヤモヤすらありがたく感じられる。モヤモヤは、私がまだ学ぶ余地があることを教えてくれているのだから。」