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【更新情報】長編多文化ファンタジー『帰還の蝶』連載開始!

長らくお待たせしました。長編多文化ファンタジー『帰還の蝶』連載開始です。毎週火曜日20時に掲載します。

本作は、5つの国が登場し、様々な文化を描いています。
その中でも、作中で重要な位置を占める3国は、一般的なファンタジー作品ではあまり取り扱われない国を基にしているため、世界史が好きな方には、特に興味深く読んでいただけるかと思います。

異なる文化と宗教、言語を持つ国の人々が、どのように関わりを持ち、考え、行動していくのか――思惑が複雑に絡み合う趨勢を、どうぞお楽しみください。


<執筆こぼれ話>
マタラム王国のモデルは、インドネシア(ジャワとバリ)です。
なぜインドネシアかというと、母が子供時代を過ごした国であり、私にとって、生まれて初めて接した、最も身近な外国だからです。

母は、帰国時に持ち込んだバティック(ろうけつ染めの布)で、スカートやワンピースをつくって着ていましたし、祖父の車に乗れば、アンクルン(竹製の楽器)のCDがかかっていました。
そして、祖父母の家には、エキゾチックな木彫りの像が、いくつも立ち並んでいました。特に、ガルーダ(ヒンドゥー教の神鳥)は、祖父の金庫を守る番人で、そこから海外出張のお土産をゲットするというのが、子供の頃の楽しみだったのです。

また、「日本ほど、じめじめ暑くない」とは母の言ですが、常夏で人間が過ごしやすいということは、動植物――ひいては昆虫もすくすく育つということで、いわゆる“あのアレ”(『MOTHER2 ギーグの逆襲』より引用)も巨大化するわけです。
「顔の上を通っていったことがある」と聞いた時は、それだけで卒倒しそうになりました。虫除け網なし、ダメ絶対。

その他にも、インドネシアにまつわる逸話は、本当に枚挙にいとまがありません。
どれもおもしろおかしく、子供の頃の楽しい思い出として、心に残っています。

本作では、限られた範囲しか登場させられませんでしたが、島の数だけ文化と言語がある国です。この物語が、興味のきっかけになれば、これほど嬉しいことはありません。

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