• 異世界ファンタジー

『婚約者は誰?』後書き代わりに

 『婚約者は誰?』の後書き代わりに、登場人物のうち何人かについてちょこっと(?)語っていきます。ネタバレも含んでおりますので、未読部分がある方はご注意ください。

フェルマータ
 真面目な高位貴族の令嬢を動かしてみたかった。片栗のそんな願望から生まれた子です。
 オリヴァーに告白されるまで、彼女は自分の価値を、生まれながらの立場と叩き込まれた教育、そして同世代の令嬢の中では整っている方の容姿にしか見出していなかった。彼に指摘されて初めて、彼女自身の心の美しさ(強さと優しさ)を長所として認識する子です。
 セフィーヌはフェルマータの近くに居すぎたために、あからさまに褒め称える機会がなかった。ということにしています。矛盾なく描写する余力がなかったとも言います。反省。
 綺麗系のイメージ。ベースカラーは限りなくグリーン寄りのイエベ。
 強く、優しく、美しく。某姫系戦士ですね。気付いた方は片栗と握手してください。

セフィーヌ
 腰巾着系令嬢が真面目に高位令嬢に仕えていたら、を体現したい。という願望(以下略)。ネタばらしされるまで蚊帳の外にいることに気付かなかった子なので、成長の余地があるなぁ、と今更ながら思います。
 元はヒロイン要素を徐々に濃くしていくつもりで、全編セフィーヌの一人称で書いていました。ただ、セフィーヌの絡まない場面で語らせづらくなったので三人称に直しました。更に、第0話でダブルヒロイン宣言してしまったので、ヒロイン要素の濃さについてはあまり気にしないことにしました。
 「平民の身分で使用人として働く女性」より「貴族の身分を持ちながら令嬢の侍女として働く女性」の方が希少だと片栗は思ったんです。だから成人後のセフィーヌには、その立場を活かした未来を歩んでほしい。そんな願いから、あのような結末になりました。
 可愛い系のイメージ。ベースカラーはブルべ。

オリヴァー
 実家であるダツミン家は、騎士としての実力と社交界での影響力で発言権の強さが決まる家風。末っ子である妹(この子も騎士)に手合わせで勝ったり負けたりなオリヴァー自身は、あまり発言権がなかった。という背景があります。
 家庭内発言権や社交界での影響力の向上よりも、騎士として強くなることに重きを置いていた。そのため婿入りによる出世への欲が薄いと見なされ、選抜の書類選考を通過した人物です。
 まずは正面から立ち向かって、駄目なら角度を変えてみる。それがオリヴァーの信条。真っすぐに試練に取り組んだ結果、フェルマータの伴侶の座を勝ち取りました。

ジョナサン
 セフィーヌに令嬢としての再自覚を促す人物として登場させました。セフィーヌへの想いを貫くため、他の女性との交流は最低限だった、というわけです。
 フェルマータとは、ある意味共犯関係。彼女の政治家としての訓練を手伝う代わりに、求婚計画に協力してもらっていました。すべてが上手く行き(ご都合主義とも言う)、セフィーヌとの婚約に至りました。
 オリヴァーよりも多くの試練を地味に突破した、めちゃくちゃ仕事のできる貴公子です。

リカルド
 君には当て馬を担ってもらう、を地で行く人物。その後の活躍の描写でフォローしている、つもりです。
 人に対する洞察力以外の能力を示した、それなりにハイスペな貴公子。晩餐会の時点では、フェルマータの心に響いてはいませんが、能力だけ買われている状態でした。朝食の場面までは、オリヴァーが最終審査で失敗した場合、次に選ばれる可能性を残していました。

ロミリオ
 好きこそものの上手なれ、な一点特化型貴公子。能力における凹凸の差が激しい人物。若さゆえのところもあるので、成長が見える展開にしました。姉から貴族としての振る舞いについて叩き込まれていたため、名誉ある辞退を選択できました。

テオドール
 最初から実力不足だった貴公子。家族が手紙を推敲したことで、下駄を履いた状態で応募できました。
 もしターニアの配下が侵入しなかったら:ロミリオは時間通りに温室へ行けた→テオドールは朝食の時点でただ1人の脱落者になる→実力が伴っていないため、自分から辞退を宣言するには厳しい→朝食後客室に戻り、クレメンスから脱落を告げられる→反省はするけど前向きに人生の見直しができるかは不明。

カーティス
 「フェルマータには勿体ない男だった感」を醸し出すことをテーマにした貴公子。資格持ってんだから利用しない手立てはないよね、という体裁で追放となりました。国境沿いにある某領地の騎士団の一員として、いつでも連絡はつく状態です。

フランセ
 元々チュモー家は、食料や飲料の製造販売分野でベルカント家の下請けを担っていました。第二子セフィーヌの出産から数か月後にフェルマータが誕生したことから、フランセは乳母の役目を拝命しました。

グラーヴェ&クラウディア
 家庭よし仕事よし権力よしな善玉公爵夫妻。公私のバランスをとれる大人の鑑。お金で買えない繋がりを得るために間接的に財貨を投じるタイプの富豪。だから選抜の準備や運営もケチりませんでした。セフィーヌのことは、立場上の線引きはきっちりしながらも、愛情深く見守ってきました。
 グラーヴェは仕事の関係上、領地の本邸と王都の別邸を行き来しています。この選抜によって、国王の「重臣のひとり」から「筆頭重臣」にランクアップしました。
 クラウディアは王国の貴婦人の中では3番目に強い影響力を持ちます(王妃・王太后の次)。家中の規律を統率する公爵夫人としての使命は、姑(グラーヴェの実母)から引き継いだもののひとつです。

セルジュ&エクレール
 若き伯爵夫妻。婚約から現在まで新婚気分のおしどり夫婦。セフィーヌの抱える「羨ましさ」とは「うらやまけしからんいいぞもっとやれ、末永く爆発しろ」のことです。文脈や人物像にそぐわないので「羨ましい」だけにしています。

ターニア
 本作の悪役。女の敵は女でした。
 最初はカーティスの浮気相手として設定していました。でもただの浮気相手が公爵家にちょっかい出しても印象が薄くなるし、末路はテンプレ路線で収まってしまった。それで政敵の形になりました。

エルンスト
 監督不行き届きな家族代表。ターニアの印象を濃くするために召喚したような人物です。手紙の章を挟んだのは、エルンストが当主として彼なりに頑張っており、無能ではなかったことを強調したかったからでもあります。

以上です。お付き合いありがとうございました。

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