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大正時代の物価がおかしい

大正時代が舞台の小説をいま書いてる。
なので大正時代について学んでみようと思い、いろいろ調べていたら、何だかこの時代の物価がおかしいなと…

まず、大正時代は15年という短い年数しかない。そのたった15年でいちばんの出来事といえば『第一次世界大戦』が起きたこと。
この戦争によって日本は主に海運輸出で大儲けし、国内に好景気をもたらした。
『大戦バブル』と呼ばれているらしい
そのおかげで、大正時代はお金の価値が激しく変動していく

大正元年の大卒サラリーマンの初任給は50~60円だった。
1円はいまの価値で1080円。 1銭は300円。1厘は30円
なので50円だと54000円になる。

ところがこの15年間で、1円の価値は440~1400円の幅で変わりまくるので、大正時代の貨幣価値は一概にいくらとは言えない。
こんなに変わるものなのかとビックリした。
これじゃ国民は混乱しちゃうんじゃないかと…
では物価のほうはどうなってたかというと、例えば大正7年にチョコレートが国内で販売されるようになったけど当時の値段は1枚15銭。およそ4500円!
当時はまだチョコレートは高級品だったのか

お米はというと更にヤバい…何と1升(1.5kg)で50銭…およそ15000円ということになる
ちなみにいまの備蓄米の値段は5kgで2000円くらい。安い!

どうしてここまで値上がりしたかというと、これも第一次世界大戦が原因だった。
日本はこの戦争にあまり関係してないのに、外国からの要請でシベリア出兵することになる。
そのため、兵士たちの食糧つまりお米が値上がりすることを見越した商人が米を買い占めたため、米の値段は全国的に高騰してしまった。
これが有名な米騒動。
当時はあちこちで暴動が起き、商店は焼き打ちされ、なかにはダイナマイトで爆破することもあったとか!
米騒動後、政府は植民地の台湾や朝鮮で米増産を約束し、産米増殖運動をおこなった。

そんなこんなで、大正時代の日本は戦争によって、物価やお金の価値が変動して混乱することになった。
こんなにコロコロ変わっていったら当時の人々は大変だっただろうな。

でも、小説を書くにあたり大正時代の背景が知れたのはいいことだった。
戦争と米不足…あまり華やかな時代とは言えないかも…
いいヒントになりそうだな。

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