カクヨムにて、『【新約】ローゼン・サーガ』の連載を開始しました。
シリーズそのもののタイトルにもなっている『ローゼン・サーガ』を最初に書いたのは、今からおよそ25年前です。
現在、その当時の作品を『旧約ローゼン・サーガ』と呼んでいます。
(カクヨムでは現在未発表)
今回連載を始めた『新約ローゼン・サーガ』は、その旧約を土台にしたリメイク作品です。
――ただし、単純に文章を現代風に書き直した作品ではありません。
登場人物や物語の骨格、旧約で描いた出来事を受け継ぎながら、25年後の自分が改めて、
「あのとき、主人公たちが選んだ答えは、本当にそれでよかったのか?」
という疑問を投げかける作品になっています。
過去を受け継ぐことと、過去に支配されることは違う。
記録されたことだけが真実とは限らない。
けれど、かつて記された物語もまた、簡単には消えてくれない。
旧約で描いた物語そのものを否定するのではなく、その物語が存在したことまで含めて、もう一度『ローゼン・サーガ』を書き直してみたい。
そんな考えから生まれたのが、今回の新約版です。
物語は、三百年間神託の途絶えた神殿都市メミスから始まります。
「世界一の魔導士」と呼ばれながら、ほとんど外の世界を知らない十八歳の神官長キース。
そして、窓のない彼の部屋へ、薔薇の香りとともに現れる精霊ローゼン。
彼女が告げるのは、世界各地で広がり始めた〈混沌〉と、世界崩壊の危機。
けれど旅を進めるほど、二人が直面するのは世界の危機だけではなくなっていきます。
自分たちは何者なのか。
記憶している過去は、本当に一つなのか。
そして、すでに書かれてしまった物語に、人はどこまで従わなければならないのか。
25年前に書いた作品だからこそ、今の自分にしかできない形で、もう一度向き合ってみようと思います。
旧約を知っている方には、「あの物語がこう変わるのか」と楽しんでいただける作品に。
今回初めてローゼン・サーガに触れる方には、一つの長編ファンタジーとしてそのまま楽しんでいただける作品を目指しています。
『【新約】ローゼン・サーガ』
これから少しずつ連載していきます。
よろしければ、キースとローゼンの旅を見届けていただけると嬉しいです。