あけましておめでとうございます。
といってもなんだかお目出度い気分からほど遠い、世界情勢。
ウクライナ、ガザ、ミャンマーはもとより、
ベネズエラ界隈や、台湾近海など、なんかこう、明るくないですね。
未来を希望で照らしてくれるSF映画やアニメ、現れてほしい!
で、鬼が笑いそうですが来年2027年は、
フリッツ・ラング監督の独映画『メトロポリス』の公開100周年で、
『スター・ウォーズ』の公開50周年。
2026年の今年は、過去百年のSFを振り返る、良い機会かと思います。
三十代くらいの若い方とお話しますと、
“クレージーキャッツ”を全くご存じないですよね、当然ですが。
私は1960年代の“クレージー映画”が大好きで、
あの明るさとバイタリティ、元気満々の作風なんか、
今の時代のモヤモヤ感を吹っ飛ばすエンジンになると思うのですが……
そう、1960年代だって21世紀だって、人間は全然変わりませんよ。
1965年の『大冒険』なんて、カリオストロ城に乗り込むルパンたちを思わせる
先進性を感じましたし、
谷啓さん主演の『奇想天外』も、哀愁漂う、ホロリとくるSFメルヘンでした。
同じように、今の若いSF作家の先生方は、
ひょっとしてスミスの『レンズマン』とか、
チャンドラーの『銀河辺境シリーズ』とか、
野田昌宏先生の『銀河乞食軍団』を知らなかったりするのでしょうか?
まさかゴドウィンの『冷たい方程式』を読んだことなかったりとか?
いや、小松左京先生の『日本アパッチ族』も
今はSF古代遺跡に埋もれてしまった?
なんだか心配になります。
1980年代に公開の映画『さよならジュピター』がありましたが、
今、観ると、21世紀のNHKの火星を舞台としたあのSFドラマよりも
ケタはずれに凄い! と驚かされるのです。(舞台は同じ2125年!)
過去の大切な作品、私たちはあっさりと忘却してはいないか、
だとすれば、ずいぶんもったいないような……
昔日の傑作SFの再評価、されるべきかも。
若い人たち、けっこう知らないんじゃないかな?
*
今年はこんな年賀状を出しました。
…………………………
逃げろや逃げろウマガール
「私たちウマガールは足が速いっ!」
「ブッちぎって勝つか、まくって勝つ
か、ごぼう抜きの下剋上で勝つか!
さあレースの始まりです!」
「走れ走れウマガール。本命、穴馬、
落馬した騎手もかきわけて!」
「あっ東から関税怪獣ドーナルドンが
日本に上陸して大暴れよ!」
「逃げましょう! でも西へ走ったら
ヤバそうな核保有国が怖い顔してる」
「北へ向いたら、わっ、馬じゃなくて
クマさんが襲ってきましたわよ!」
「南へ進めば温暖化の海。巨大台風と
酷暑の夏が攻めてくるじゃないの!」
「わー、どっち向いて走ればいいの!
同じ場所でぐるぐる回るだけじゃん」
「でも逃げるの、逃げるのよ! 失わ
れた三十年、私たちは物価高対策から
逃げ、少子化やGDP没落から逃げ、
国債の借金を無視して未来の責任から
逃げまくってきたんですもの」
「それって結局、最後には、誰よりも
逃げ足の速いウマが勝つってこと?」
「でもどこへ逃げるの? 何馬身離し
ても、全然ゴールが見えてこないわ」
「ゴールはどこ? ご存じかしら?」
「かしら、かしら、ご存じかしら?」
お元気で、この一年を。