今日20時の投稿で最終回を迎える「芸のためなら……」お読みの方はご存知と思いますが、歌舞伎界を舞台にしたお話です。
歌舞伎はもともと母が好きで、まだ私が小さな頃から母は色々教えてくれました。
やれ長男なのに芸が拙く名跡の襲名が認められなかった話、好物のフグの肝を食べ過ぎて亡くなった人間国宝の話とか、子が赤ちゃんの時に妻子を捨てて家を飛び出し、その子が成人して楽屋に訪ねて来た時に、親でもなければ子でもないといい放った話とか……。
今思えば、母は歌舞伎というより歌舞伎界のゴシップの方が好きだったのかもしれません。
今回、創作するにあたり、最初は悲恋の許嫁ものを考えていました。しかし、本作をお読みになるとわかるように、話の中心は倫理観が壊れた人ばかり。現代を舞台にして、こういうキャラをリアリティをもって存分に動かすことができるだろうか?
そんな中、思い出したのは母の話。あの歌舞伎界なら、寿濤も花凛も宗一郎も、居てもおかしくないんじゃないか?こうして舞台を歌舞伎界にした次第です。
しかし最終回間際ながら、関係各所に怒られないか怖い……今の歌舞伎界は、きっともっとちゃんとしてるはずなので、フィクションとしてお楽しみいただければと思います!