本作に登場する「晶核病」は、呼吸困難と全身の硬直を主な症状とする致死性の病です。
この病の特徴は、心臓に形成される「毒素の核」にあります。
核から放出された毒素は血管を通じて全身へ巡り、体中の組織を蝕みます。そして全身を巡った毒素は再び心臓へ戻り、核をさらに強化します。強化された核は、再びより強い毒素を全身へ送り出す――。
この循環が続く限り、病は決して止まりません。
つまり、心臓が動き続ける限り毒素は循環し続けるため、通常の治療では根本的な解決が不可能です。
理論上の治療法として考えられているのは、「心臓を含む全身の血管系統の総移植」のみ。しかし、そのような医療行為は現実的に実行不可能であり、結果として晶核病は不治の病とされています。
かつて、この病が一部地域で爆発的に流行したことがありました。
当時は対処のための特殊機関まで設立されましたが、結局治療法は見つからず、感染拡大を防ぐ手段は感染者を全員殺処分することしかありませんでした。
その事件はやがて歴史の闇に葬られ、
今では「そんな病があったらしい」という都市伝説の中の存在となっています。
――さて。
そんな常識外れの毒やウイルスを自在に操る京子という科学者は、いったいどれほどの存在なのでしょうか。
そして、その症状を一目見ただけで晶核病だと見抜く晶子。
彼女の心機、黒鳳羽(くろあげは)とは一体どのような能力なのか。
その答えは、物語の中で明らかになります。
……かなり先の話になりそうですが😭