カレンダーを眺める
何もない休日の午後
この間までは
忙しいくらい埋まっていたのに
君と見た映画の公開日も
約束していたカフェの新作も
行き先をなくしたまま
季節だけが過ぎていく
「またね」
その「また」が
もう来なくなるなんて
あの日の僕はまだ知らなかった
部屋に残る君の面影は
片付けられるのに
心だけは
君を置いたままだ
君と別れてから
カレンダーに隙間ができた
予定がなくなったんじゃない
「君」という名前の
大きな穴が空いたんだ
笑って過ごそうとしても
夜になるたび思い出す
好きだった
誰よりも
君が好きだった
街路樹の色が変わって
去年とは違う風が吹く
君のいない季節だけが
少しずつ増えていく
偶然すれ違えたなら
何を話そうなんて
そんなことばかり考えて
今日も家路を急ぐ
「元気でね」
最後の君の笑顔は
優しすぎたから
忘れ方なんて
教えてくれなかった
めくっても めくっても
白いページばかり増えていく
君と笑った日々だけが
今も色褪せないまま
もし願いが一つだけ
叶うなら
もう一度だけ
君の隣で笑いたい
叶わないことくらい
わかっているけど
空っぽのカレンダーと
空っぽになった心を抱えて
最後に伝えるよ
好きだった君へ
愛言葉