二人称という小説を読んだ。我が人生初の、書簡型小説であった。詩を書いている少年と先生の文通を、封筒を開けるところから体験することができた。封筒を一つ一つ手に取り、中の原稿用紙を取り出し読む、という行為には独特の没入感があった。また、書簡型であるからこそできる表現、展開も多く、筆者の底知れぬ技量を感じた。
うっかりするとネタバレをかましてしまいそうなので抽象的な話になるが、最後の二通ほどに差し掛かった時、読了したいが、物語が終わってほしくないと同時に感じた。こんなこと、読書中に感じたのは人生で数えるほどであった。それほど面白い作品だった。
また、小説と連動したアルバムも同時に聞いた。ヨルシカの『二人称』だ。深く作品とつながりのある曲ばかりで、最高の読書体験になった。より深く、自分を作品の世界へと導いた。
すべての文学を愛する者に読んでみてほしい作品だ。これを読み終わればきっと、詩が書きたくなる。