この作品は、ある意味「小説」より先に「映像の断片」から始まりました。
執筆中は、机に向かって物語を「追いかける」というより、霧の中から浮かび上がってくるワンシーンを一枚ずつ切り取って並べていく感覚でした。
光の角度、匂い、遠くの音、沈黙の間――
ページのどこを開いても、頭の中でカットが立ち上がるように書いています。
だからこの本は、最初から読んでもいいし、気になったところから読んでもいい。
断片から入って、いつの間にか人物や「順番」が気になって、最初に戻ってくる。
そんな読み方もできるようにしました。
そして、執筆の背後ではずっと音楽が鳴っていました。
BGMというより、編集点を作るための「呼吸」みたいなものでした。
この作品のためのプレイリストも用意しています。
https://www.tunemymusic.com/share/mpl9iqtiql
よければ、音楽を流しながら読んでみてください。
霧の濃度が、少しだけ変わるかもしれません。