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『契約魔女ふたりぐらし』制作秘話①

カクヨムコンテスト11の異世界ファンタジー【女性主人公】部門に応募している本作ですが、こういう経緯で書いたんだよということを語りたくなったので、語ります。

ネタバレがあるので、第1章を最後まで読んでない人は全力で逃げるか、最後まで読んでくるかしてください。

契約魔女ふたりぐらし
https://kakuyomu.jp/works/16818622170943450424



葛藤の長いスランプを抜けると異世界であった──。

長らく小説を書けずにいましたが、心機一転、自分の好きなように創作することに決めました。
そして、魔女を書こうと思いました。理由は安直、『葬送のフリーレン』と『ウィッチウォッチ』を観たからです。
連作短編のように一話ごとに一段落する作りも、群像劇のように視点人物が変わっていくスタイルも、漫画やアニメを重点的に鑑賞していたことが影響しています。

一介の世界史好きとして、魔女を扱うからには中世ヨーロッパ風の異世界を舞台にするしかあるまい、と決めつけました。ウキウキで勉強しつつ、広範な時代と地域から好きな小ネタをピックアップして仕込み、悦に入っています。

現時点でネタにした物:身分制度、アウトサイダーの立場、国家、宗教、気候風土、農村の形態、漁村の形態、都市の形態、食文化、建築様式、商業、レコンキスタ、ペスト、魔女狩り、他。


さて、これまで書いた長編では、文字数の不足で苦労してきましたが、今回は文字数がドンドコ積み上がっていったのでビックリしました。
現時点で公開している分で既に、6万程度ですが、10万を越えてもまだ半分しか話が進んでいません。こんなに長くなったのは初めてです。
多分自分に合ったやり方を見つけられたからだと思います。
大まかなプロットを作った後は、さっさと実際に本文を書きながら、即興的に細かい所を詰めていくという手法です。

各キャラの能力も、大半が計算ではなく思いつきで決めたもので、上手く機能するかどうか心配でした。しかし実際に動かしてみると意外とピタッとハマり、連携技を出せたり頭脳戦を展開できたり、思わぬ伏線が機能したりして楽しいです。
ここだけの話ですが本作のキーポイントの一つである毒殺計画も即興の産物でした。初期設定ではそんなドンピシャなアイデアはありませんでした。書きながらビックリしていました。

以下、各キャラについて裏話を。

エニッカ:快活で行動力のある奴。境遇を悲観せず明るく賢く振る舞えるのは強いですね。シーフ的な能力に由来して、抜け目がなく自分本位で、器用で頭の回転が速く、素行がやや悪い子にしました。物語の推進力はこいつが担っています。

リンシー:エニッカと対照的に根暗で内向的。一人で長年の忍耐ができるのは強いですね。魔法は使い方次第で強力なものに。過去エピソードが豊富なので、設定をモリモリ付けられて面白いです。物語の世界観はこいつが担っています。

マルユタ:私の大好きな姉御肌キャラです。様々な反則技を持つ最強のディフェンサーにしてラスボス。不利な条件を物ともせず正攻法で人生を歩んで大成功できちゃう超強い女。責務や規則よりは、善意と私情を優先するタイプ。とにかく憧れを詰めました。

チェレナ:ベテランな姉御の相棒として新人の妹分を。天才のアタッカーにしてラスボスの補佐。マルユタに心酔していますが、彼女に追いつき並んで立てる強い女。臆病さが玉に瑕です。マルユタと対照的に生真面目な優等生。とにかく可愛さを詰めました。

アミネア:諸事情で急遽犯罪者が必要になった結果、「ヘンゼルとグレーテル」「バーバヤーガ」「源氏物語」が悪魔合体したバケモンが爆誕しました。こいつが変態なのは光る君のせいです。社会規範に反してでも自分らしく生きる、ある意味で強い女ですね。書くの楽しいです。


とにかく私は、ひどいめに遭ってもめげずに生きる強いキャラクターが大好きなので、主要キャラはそういう奴を多めに用意しました。
今の所、主人公二人と敵キャラ二人、どちらも応援したいですね。心が二つあります。あと一人は知らん。
まだオチまで書いていません。ちゃんと決めてはいますが、変わっていく可能性はあります。
いずれにせよ、ハッピーエンドの予定です。

これまで読んでくださった方々に改めて御礼申し上げます。
今後ともよろしくお願いします。


人物イラストは「やわらかめのネコヤギ」様より
https://picrew.me/ja/image_maker/197705

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