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獣医にもオタクはいる

学生の頃
我々は浮いていたと思う
理系とは言っても実学重視の獣医科でオタク的なサークルを立ち上げて
他大学のSF研と交流したり同人誌を作ったりしていたからだ
サークルのリーダーは好奇心が服を着て歩いているような男だった
獣医科に来たのは別に獣医になりたくてと言う訳ではないと公言していた
獣医科なら生物系の知識を広範囲に渉猟できるからだ
なんて言っていたがお説の通り彼は卒業後に獣医にはならなかった
修論は当時出たばかりのPC8800で動物薬の投与プログラムかなんかを書いて提出していた
教授陣はきっと何のこっちゃ?だったと思う
彼はどこぞの博物館に入って更に好奇心を満足させようと
あっちに行ったりこっちに来たりしていた
それは還暦を過ぎた今も変わりなく
オタク神髄を語らせたら彼の右に出る者はいないだろう
他の連中も似たり寄ったりで
今でも会えばアニメやら映画やら漫画やらラノベを肴に何時間でも呑める
短歌オタクの与謝野鉄幹は「友を選ばば、書を読みて、六分の侠気、四分の熱」なんて言ったが
オタクなんていつの時代も変わらないものだなぁと思う

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