初めてゲームのシナリオを書いたのは、今から約十年前。
まだ十代の頃でした。
当時の私は、物を書くことに特別な興味はなく、ただ不思議なご縁から「頼まれた」だけです。
まさかそれが、十八禁アダルトゲームのシナリオだったとは……。
少しだけ、私自身の話をします。
こうしてまとめて語るのは、おそらく初めてでしょう。
学生時代の私は、学校にギターを持ち込み、授業を受けず、廊下で楽器を弾き続ける――周囲から見れば、完全に変人でした。
ポール・ギルバート、イングウェイ・マルムスティーン、スティーヴ・ヴァイといった、いわゆる“超絶技巧系”に影響を受け、ただひたすら修練に明け暮れていたのです。
休み時間になれば走って家に帰り、今度はピアノを弾く。
そして休み時間が終わる頃に、また学校へ戻る。
なぜ、時間だけはきっちり守っていたのか。
今でも分かりません。
まともに授業を受けていなかったので、「Cdimコードの構成音をすべて答えよ」と言われれば即答できる一方で、いまだに連立方程式が何なのかも分かっていません。
そんな私に、ある日、国語教師が一冊の本を渡しました。
芥川龍之介の『羅生門』です。
読み終えて感想文を書いたら、楽器を弾いてよし。
そう言われ、私は特に反抗もせず従いました。
国語教師が美人で、おっぱいが大きかったからです。
それから小説を読むたびに、次の一冊を渡され、感想文を書かされる。
やがて詩や短歌、弁論大会用の原稿まで書かされるようになりました。
書くたびに、何かしら学生の部で賞を取るので、面白がられていたのでしょう。
ですから、私にとって「書く」という行為は、特別なものではありません。
いつでもやめていいものです。
楽器が弾ければ、それでいい。
今も私は、相変わらず狂いながら、ステージで演奏する仕事をしています。
……では、なぜシナリオを書き始めたのか。
答えは単純で、中学時代の同級生に「お前、書けるよな? 頼むわ」と言われたからです。
条件として、私はひとつだけ出しました。
音楽は自分に作らせろ、と。
それがすべての始まりでした。
その後、時は流れ、私は一度シナリオの世界から離れます。
そして趣味として始めたのが、カクヨムでのWEB小説でした。
ほとんどノリで始めたため、シナリオを書く感覚のまま流し書きをしていました。
WEBでは「凝った表現は避けろ」という通説もあり、意識的に文体を崩していた部分もあります。
ですが、最近になって思うのです。
――それは、本当に自分が表現したかった文章だったのか、と。
そう考え、この一カ月ほど、これまでの内容――現時点で第二章あたりまでを、展開は変えず、なるべく読みやすく、そして自分らしい文章へと書き直していました。
特に物語の分断点である「決別——」から第二章ラストまでは、ずっと後悔が残っていたため、本当に書きたかった表現に置き換えています。
これから最新話まで見直すと思うと、正直、気は重いですが……笑。
なぜこんな話をし出したかと言えば、本作完結後、何かを書き続けているか分からないからです。
一応、中途半端にしている「life1の死霊使い」も、脳内では完結していますが、書き起こすかどうかは未定です。
ピアノの時間を少し増やし、配信や活動を広げたいとも思っていますので。
そう言いつつ、声を頂ければ趣味として書き続けるのか、ここで一度筆を置くのか――そればかりは、自分でも予想がつきません。
とにかく。
「何モブ」だけは、責任をもって完結させます。
改稿作業と仕事の都合で、更新頻度が一日ほど遅れることもあるかもしれませんが、次は第四章。
そのまま地続きで終章へ向かう、いわば「最終章前編」です。
章タイトルは、本作タイトルと同じ
「何があっても『良い人』から進展しない先輩を好きになってしまったモブの私はどうすればいいですか?」。
過去最高に長い自分語り、失礼しました。
滅多に近況ノートを更新しないもので……どうかお許しください。
それでは、引き続きよろしくお願いいたします。