※今後作成予定の物語のメモです
これを元に変更・肉付けしていきます
ヴァレルルート 概要(最新版)
ヴァレルルートは、特別な力を持たない人たちが、少しずつ積み上げてきたものによって未来へ届くルートである。
ヴァレルは自分に大きな才覚があるとは思っておらず、自信も強くはない。
リディアもまた、転生者という異物ではあっても、本質は臆病で現実的な少女にすぎない。
フィンも特別な力や野心を持たず、ただ凪いだ水面のように穏やかに在るだけの王子である。
そんな“特別じゃない側”の人たちが、傷ついたアーシャと共に少しずつ前へ進み、気づいた時には未来を支えるだけの足場を持っていた。
このルートの恋愛の核は、ヴァレルがアーシャの眩しさに惹かれ、その弱さを知って放っておけなくなり、少しずつ元気を取り戻していく彼女に静かに恋していくことにある。
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第11話 夢世界
ヴァレルは夢世界の中で、幸せそうに村で暮らすアーシャを見つける。
夢世界の認識阻害のせいで、彼の存在は周囲には認識されない。
彼は何度か声をかけようとするが、幸せそうな彼女の世界を壊したくなくて、結局ただ見守ることしかできない。
やがて場面は変わり、村は炎に包まれる。
祠へ駆け込んだアーシャは、血に濡れた父と、儀式のあとが残る宝剣を見つける。
父は「民族の未来を託す」とだけ残して息絶え、アーシャは何も分からないまま立ち尽くす。
「民族を託すって、何?」
「私は何をすればいいの……?」
独りになった彼女を、ヴァレルは後ろから抱きしめる。
言葉は見つからない。
それでも、独りにしたくなかった。
彼女の震えが止まるまで、ただそばにいる。
この時点でヴァレルは、アーシャをただ気になる相手ではなく、放っておけない存在として意識し始める。
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第12話 湖畔
夢世界から戻ったアーシャは、表面上はいつも通り振る舞う。
けれどヴァレルには、その平静さがむしろ痛々しく見える。
もともとヴァレルは、魔獣狩りの時に自分たちが侮られているのをアーシャが本気で怒り、「絶対勝つ」と言い切ったことに心を動かされていた。
しかも勝利のあと、自分の方を向いて無邪気にピースした彼女の笑顔に、すでに少しやられていた。
そんな眩しい彼女が、夢世界ではあんなにも打ちひしがれていた。
だから、もう放っておけない。
特別なことはできなくても、せめて励ましたかった。
ヴァレルはある日、アーシャを湖へ連れ出す。
理由は言わず、ただ「少し付き合って」とだけ言う。
湖畔でしばらく並んで座ったあと、ヴァレルは静かに言う。
「……無理しなくていいから」
「全部、自分でなんとかしようとしなくていい」
「……俺たちがいるから」
大げさな言葉ではない。
でもその言葉は、アーシャに確かに届く。
ここからアーシャは少しずつ呼吸を取り戻し、ヴァレルもまた、彼女への想いを深めていく。
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第13話 少しずつ戻る日常
湖畔のあと、アーシャは少しずつ元気を取り戻していく。
ヴァレルは特別なことはしない。
ただ外へ連れ出したり、買い物や用事に付き合ったりしながら、彼女がまた日常へ戻れるようにそばにいる。
アーシャは、そんなヴァレルの“踏み込みすぎず、でも放っておかない”優しさに安心する。
ヴァレルもまた、また笑うようになっていく彼女を見るたびに嬉しくなり、恋心を静かに深めていく。
このルートのヴァレルの恋は、劇的なものではなく、
気づいたらもう好きになっていた
という形で進んでいく。
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第14話 図書館とフィン
ある程度元気を取り戻したアーシャは、ひとりで図書館へ行く。
そこで共通ルート以来のセドリックと再会し、「久しぶりですね」という軽い会話になる。
その流れで、セドリックはフィンを紹介する。
フィンは第4王子でありながら王位争いには関われず、表舞台にもほとんど出ない存在。
だが、ひどく穏やかで、凪いだ水面のような空気を持っている。
最初は
• アーシャ
• リディア
• セドリック
• フィン
の4人で顔を合わせる形になる。
この頃には、エルデン家への訪問も少しずつ自然なものになっている。
セドリックは市政の範囲で、小さな教育の場を整えようとしていることを話す。
今はまだ学校とも呼べない規模だが、後に魔法学校へ育っていく芽になるものや。
責任者はフィン。
セドリックにとっては、大改革というより市政インフラのひとつくらいの感覚である。
アーシャは、自分がそんなものに関わるべきではないと思う。
表立てば危ういし、自分の存在そのものが波風を立てかねないからだ。
だが、
• 落ち込んでいた時にリディアに世話になったこと
• リディアがフィンに惹かれ始めていること
• フィン本人は人を引っ張るタイプではないこと
に気づき、表立ってではなければという条件つきで、相談役のような立場で関わることを承諾する。
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第15話 リディアとフィン、そしてヴァレルの焦り
フィンは一度見たものを忘れない天才型で、魔法について特別な知識があるわけではない。
けれど、アーシャの話すことをすぐ理解して受け入れる。
毒にも薬にもならない、でも否定もしない。
アーシャにとって、そういうフィンと話すのは楽だった。
それに加えて、リディアの想い人やという意味でも、自然な好意を持っていた。
一方ヴァレルは、そんな2人を見て焦り始める。
エルデン家への訪問も、いつの間にか普通になっていた。
ふとした時にフィンと楽しそうに話すアーシャを見てしまう。
実際にはただポーション材料や魔法の話をしているだけなのに、ヴァレルにはそれが妙に親しげに見えてしまう。
セドリックから、学校の関係だとは説明を受ける。
でもヴァレルには、アーシャがノクス族のことまでフィンに話していそうにも見えてしまう。
自分だけが特別ではないのかもしれない。
そう思うと、焦りと不安が強くなる。
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第16話 真名
ある日、庭でアーシャとフィンが2人で話している。
実際はポーション材料の話をしていただけだった。
だが、その時アーシャの髪に花びらがつき、フィンが自然にそれを取る。
その場面を見たヴァレルは、思わず叫ぶ。
「アナスタシア!」
真名を呼ばれたのはこれが初めてだった。
アーシャは、真名を呼べるのは自分が認めた特別な相手だけ、という前提を知っている。
その事実に気づき、真っ赤になる。
フィンはその様子を見て、自分も「アナスタシア」と呼ぼうとして――呼べない。
その時ちょうどアーシャからその“仕組み”を聞いていたため、フィンは呼べなかった事実を認識できる。
「なるほど、これがノクス族の受けた神の加護なのですね。特別同士でなければ、本当に呼べないなんて」
それを聞いたヴァレルは、
「え? そうなの?」
となり、自分がアーシャにとって特別な存在だったのだと初めて理解して、真っ赤になる。
アーシャもまた、ヴァレルを自分がそこまで特別に思っていたことに気づき、動揺する。
この出来事を境に、アーシャはヴァレルを意識し始め、ぎこちなく好き避けをするようになる。
急によそよそしくなったアーシャに、ヴァレルは焦る。
避けられるのはつらい。
ある時逃げる彼女の腕を掴み、そのまま想いをぶつける。
「俺、あんたが好きだ」
「俺はあんたの周りにいる奴らと違って、特別なんかじゃない」
「あんたもきっと、俺なんかいなくても一人で生きていけるんだと思う」
「ただ、傍にいさせてほしいんだ」
「……だめ?」
真っ赤になるアーシャ。
そんな彼女を見たことがなく、ヴァレルも戸惑う。
けれど、それでも言わずにはいられなかった。
アーシャは答える。
「ヴァレルがいなかったら、今頃こんなふうに笑えてなかったよ」
「だから、自分のことを“なんか”って言わないで」
「わたしの大事な人なんだから」
「……わたしだって好きなの。あなたが好き」
「傍に……いてほしい」
ここで2人は両想いになる。
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第17話 リディアの決意
両想いになったあと、ヴァレルも少しずつ学校の準備に関わるようになる。
魔法が特別得意なわけでも、知識が突出しているわけでも、天才なわけでもない。
けれど騎士団として顔は広く、市政の学校においては人と人を繋ぐ潤滑油のような役割を果たす。
イオやアレクセイも協力し、なんやかんやで人が集まり始める。
一方リディアは、フィンに会いに行く途中でレオニスと遭遇する。
そこでレオニスから、「ちょうどいい。婚約破棄してやってもいい」という話が出る。
公爵家が引き続きレオニスを支持するなら、自分の婚約者である必要はない、という判断や。
リディアにとっては願ったり叶ったりの話だった。
だがそこにフィン本人の意思は介在していない。
また利用するだけなのではないか、と彼女は悩む。
その時、アーシャは言う。
「引っ張ってくれないなら、自分が引っ張ればいいじゃないですか」
「幸せにしてもらえるかじゃなくて、自分が幸せにするくらいの気持ちでいけばいいんじゃないですか」
それを受けて、リディアは決意する。
フィンに対して、自分の意思でそばにいたいと伝える。
フィンは静かに言う。
「僕といれば、運命に巻き込まれるかもしれませんよ」
それでもリディアは答える。
「それでもいい。……また抗ってみせるから」
こうして、フィンとの婚約が決まる。
フィンとの婚約が決まった日、リディアは自分が転生者であること、原作を知っていたこと、生き残るためにアーシャを傍に置いたことをすべて打ち明ける。
それを受けてアーシャは彼女を赦し、2人は初めて対等に心を許し合う。
その瞬間、リディアはようやくアーシャの真名――「アナスタシア」を呼べるようになる。
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プロローグ(未来の気配)
それから数年後。
学校は少しずつ大きくなり、今では身分に関わらず人が入るようになった。
生徒数も増え、普通科、魔道具科、ポーション科、騎士科などの専門にも分かれ始めている。
魔道具や魔法を用いた戦闘、制御、技術。
学びの幅は少しずつ広がっていった。
どこまで行けるのか。
本当に行けるのか。
まだ分からないことばかりや。
アーシャの正体も、今はまだ秘匿したまま。
それがいつまで通るのかも分からない。
それでも。
今ここにいるみんなと、未来を作っていきたい。
ヴァレルとの未来を、勝ち取っていきたい。
ある日、ヴァレルが尋ねる。
「古代魔法科を作るって、本当?」
アーシャは答える。
「うん……。セドリック様の希望もあってね。古代文字とか、神話とか、魔法の歴史を研究する科を作るの」
「わたしもね、私たちが生きてたってこと……知ってほしいの」
ヴァレルは言う。
「そっか。アナスタシアらしくていいと思う」
民族の未来を託す――
父が最後に残したあの言葉が、こういうことだったのかは分からない。
でも。
私が私として生きたことを。
ノクス族が確かに存在していたことを。
この世界に、残したいと思う。
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学校について
基本方針
この学校は、王都の市政事業として始まった教育機関である。
身分を問わず学びの機会を与えることを理念としており、当初は小規模な試みとして始まるが、評判の高まりとともに拡大していく。
王族が関与する以上、最終的には正式な校舎を持つ大きな学び舎へと育っていく。
ただし、その出発点はあくまで市民に根ざした教育の場である。
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設立の経緯
学校設立そのものの発案と後援は王族側から出ている。
ただし、最初から大規模な完成形を動かすのではなく、まずは小さく始め、実際の需要や運営方法を見ながら育てていく形を取る。
当初は王都の教会やその周辺施設の協力を受けながら運営され、評判が広がって生徒数が増えたことで、のちに正式な校舎が建てられる。
そこからさらに規模を拡大し、およそ五年で複数の学科を持つ大きな学校へと発展する。
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学校の目的
この学校の目的は、単に読み書きを教えることではない。
王都で暮らす者たちが、身分に関わらず社会の中で生きていくための基礎教養と実務能力を身につけることにある。
特に重視されるのは、以下のような、現代社会で必要とされる知識である。
• 読み書き
• 算術
• 歴史
• 神話
• 現代の魔法知識
• 魔道具や魔法陣への理解
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教える内容
この学校で教えられるのは、あくまで現代社会で認められた知識に限られる。
共通で教えるもの
• 読み書き
• 算術
• 歴史
• 神話
• 現代の魔道具
• 魔法陣の基礎
ここでいう魔法陣は、現代人が理解している範囲の術式知識であり、主に魔道具や魔法の仕組みを学ぶためのものとして扱われる。
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教えないもの
魔術は教えられない。
魔術は秘術であり、現代社会では失われ、あるいは意図的に触れられない領域に属している。
そのため学校教育の中で魔術が語られることはなく、仮に存在が知られていたとしても、歴史や伝承の中で曖昧に触れられる程度に留まる。
つまりこの学校は、
• 魔法は教える
• 魔道具は教える
• 魔法陣も教える
• だが魔術には踏み込まない
という線引きの上に成り立っている。
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学科構成
最初は共通課程が中心だが、学校が拡大するにつれ、いくつかの科に分かれていく。
基礎教養科
歴史、神話、魔法の基礎知識や制御の仕方などを学ぶ、学校の土台となる科。
多くの生徒がまずここで学ぶ。
騎士科
魔道具や魔法を用いた実戦、基礎的な戦闘技術、規律などを学ぶ科。
将来的に騎士団やそれに準ずる進路を志す者が進む。
魔道具科
現代の魔道具と魔法陣を中心に学ぶ科。
魔法陣はここでは魔術の秘術としてではなく、現代魔道具を理解し、扱い、発展させるための理論として教えられる。
研究・開発系の色合いが強い。
薬草・医療補助科
薬草、衛生、ポーションの基礎知識、応急処置などを学ぶ科。
医療補助や施療、日常的な看護に繋がる実践的な学科である。
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生徒の層
理念としては身分を問わず開かれている。
ただし、実際の主な対象は、以下のような基礎教育を必要としている層になる。
• 孤児院の子ども
• 市民の子ども
• 商家や職人の子ども
• 家庭教師に恵まれない下級貴族の子ども
上級貴族のための学舎というより、市民生活に根ざした学校として始まるのが特徴である。
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教会との関係
学校の立ち上げ当初は、王都にある孤児院付きの教会が協力先となる。
ただし大聖堂そのものではなく、市中にある、庶民の生活に近い教会が想定されている。
教会は、
• 子どもの受け入れ
• 場所の提供
• 生活支援
• 現場の知恵の提供
を担い、学校が軌道に乗るまでの重要な支えとなる。
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孤児院付き教会とのつながり
学校と関わる教会には孤児院が併設されており、そこは学校の初期運営と特に深く結びつく。
そのため、孤児院出身のシスターが学校に関わるのも自然であり、庶民側・現場側の視点を持つ人物として機能する。
また、ルークも同じ孤児院の出身とするなら、この教会・孤児院・学校のつながりはさらに強くなる。
ルークとの関係案
• ルークとシスターは同じ孤児院の出身
• 年齢差があるため、幼い頃に面倒を見てもらっていた
• ルークは途中でエルデン家に引き取られたが、シスターは教会に残った
