感想や評価をいただきありがとうございました。時間が無いので返信できないのですが、やっぱり感想ありがあると嬉しいですね。
書籍の方も買っていただいた方がいて嬉しかったです。続刊はたぶん難しいですが、コミカライズがあるらしいのでどんな漫画になるのかが楽しみですね。
ネタが尽きたのと新しい小説を書いているので続きは思いつけたら書きますが、ひとまず完結です。場合によっては完結詐欺みたいになるかもしれませんが……。
〇各話について
・楡の木の下
迷宮生活者の話。迷宮へ行くという行為の読み方一本のネタ。楡(エルム)の木の下で待ってて(=待ってても行かないよ)の意。
・左手の行方
被害者が蘇生される状況でどんな殺人が起きるのかと言う話。偽の解決では魔法を使った推理、真の解決で魔法を使わない推理にしたのはややひねくれすぎたかもしれない。攻撃系の魔法はマッチや氷で代用できるところが多いので新鮮味のあるトリックにしづらいと感じた。犯人の最終的な敗因は臭水の精製法(ハーバーボッシュ法)が発見されておらず火薬の供給源が限られていたことか。
・二種の毒薬
犯人を主人公にして敵として探偵が登場する倒叙モノと見せかけて犯人が別に出てくる趣向。ピッキングツールを電極代わりにして心臓に通電させるトリックも入れたかったが、さすがに確率犯罪をやる奴が2名、魔法トリックを使う奴が1名いる状況で電撃作戦をやる奴までいるとネタが渋滞しすぎる。サブタイトルの「二種の毒薬」をしつこく回収したせいで死体回収屋というよりタイトル回収屋みたいな話になった。
・インテルメッツォ
間奏曲:古典組曲の中で、主に終曲(ジグ)の前に置かれる曲(ウィキ知識)。叙述トリックはフェアじゃない(過激派)のでメインにすえなかったが、犯人バレせずに犯人の過去編をやれるところが大きい。ただこういった間章は読み飛ばされやすそうなのが弱点。
・スタフィアー
たぶん犯人は「トリックが失敗したら全員殺せばいい」という感覚で行動していて実際できる技量があるのがえげつない。圧倒的武力をもつ犯人に推理させられることで探偵が追い詰められていく展開が見たかった。石化は今回使ったトリックは他にも柔らかい生き物を硬くして足場や凶器にするなどの物理的なバリエーションが多く作れそうなので面白い。結界魔法も応用の幅があるのでかなりお気に入り。浮遊や暗視も死ぬほど応用できるので、応用のしやすさで考えると 付与術>癒術>攻撃術だと思った。
〇人物設定
・マンフレッド&ベルナール
男 26歳 中立 商人・戦士 176cm 67kg
双子を忌む農村に産まれ、同時期に出奔。ベルナールは近衛兵の籠手により魔術師から術戦士にジョブチェンジしており、アウグストやカティアと比べると剣術では劣る。マンフレッドの方はフェイやステファンたち迷宮攻略部隊とのつながりがあり、カナート剣の市場開拓を終えた後に鉱毒問題についても対策を講じる予定だった。彼の死により問題は放置され、フェイのジュダーム迷宮進軍のきっかけになった。
・受付嬢
女 23歳 中立 攻撃術師 160cm 52kg
皆から受付受付といわれ準レギュラーなのに本名が分からない人。ギルド長の親戚という繋がりからギルドで働くようになった。仕事内容は焦げ付いた依頼の処理や公にできない業務の記録、闘技大会の司会等幅広く行っている。
・ゼンリ
男 年齢不詳 商人? 150cm 48kg
市長兼ギルド長。策謀で地位に上り詰めた怪人。表向き穏やかな態度を取るが冷酷。グレシアに嫌われ、ヴィカスに恐れられ、ベルナールに反逆され、カティアにうっすら嫌われていると人望はまるでないが、どこふく風。
・カティア
女 19歳 悪 術戦士 171㎝ 70㎏
正々堂々と(?)決闘で相手を殺す暗殺者。騎士になるために自分の主を殺した人間と同じ存在(暗殺者)に身をやつしている矛盾に苦しんでいるところ、アウグストが地雷の上でタップダンスをしたためブチ切れた。使える魔法は結界魔法一本だが、応用によりトラカータや時穿剣、生駒旋空のような剣技に昇華した。技名は彼女お気に入りの騎士小説を参考に考えたもの。
・サハノス
男 23歳 善 付与術師 170㎝ 62kg
復讐を決意したごく平凡な付与術師。事件後はハレーザー市を出て南へ逃げ、つつましく暮らした。
・シュミット
男 25歳 悪 戦士 178cm 80kg
小物の屑。他の冒険者を殺して金を奪っていたところをディーラに目撃され、以来強請られていた。ヴァネッサから多額の慰謝料を請求されて泣いた。
・ヴァネッサ
女 20歳 中立 技師 148cm 40kg
生業は町の鍵屋で、欲しいものがあるときだけ迷宮へ潜る副業的冒険者。大きなベッドを買うためにアルカン迷宮に潜ったが、凶刃に倒れて迷宮の床で寝るハメになった。
・ディーラ
女 24歳 悪 攻撃術師 156cm 58kg
詐欺師と魔術師の兼業。本人の腕前はたいしたことがないが、金に任せて購入した杖やローブの性能がよいため銀等級になりかかっていた。恨まれる性格であることは承知しており、殺される前にとっとと稼いで田舎に引っ込もうと思っていた。
・イアン
男 21歳 悪 癒術師 168cm 60㎏
武闘派の元異端審問官。職務上異教の学問に触れることが多く、毒物以外の科学的な知識も多く持つ。教皇庁でより上を目指すための面白いネタがないかと考えアルカン迷宮に潜っていた。
・ヴィカス
男 39歳 善 戦士 187cm 90kg
金等級の戦士。リーダーシップがあり、指揮は着実かつ確実。ギルド長からはさほど強くはないが一番扱いやすい駒だと思われている。かつてのハレーザー市最強の戦士だったが2年前に大会でベルナールに敗れ、1年前はカティアに敗れた。そのカティアに勝ったアウグストと折を見て一試合したいと思っていたが、果たせないまま終わった。
・マルティン
男 26歳 善 戦士 174cm 58kg
銀等級の槍遣い。ややナルシストで一匹狼を気取るが、カティア隊の中ではかなりまとも寄り。普段は大会上位の常連だが初戦敗退を喫したため出資者にこっぴどく怒られる、観戦に回った後はいろいろ考えた末「俺を倒せたやつが優勝する」という理屈でアウグストに全賭けしていた。
・シノエ
女 22歳 中立 付与術師 158㎝ 56㎏
ウァプスト死体回収事務所の人形遣い。元々各地を放浪する旅芸人だったが、旅の途中で拾った死体をギルドに届けたところ大金が貰えたので、それをきっかけに死体回収業を始めた。おどおどしつつも態度はでかい。同業者であるグレシアのことはギルド長の無茶振りの防波堤になってくれているので仲良くしているつもり。
・ステファン
男 15歳 善 戦士 157cm 58㎏
カナート軍副隊長。戦争後は撤退の指揮をとり、ハレーザー市との全面戦争を避けた功績で褒められ、もう少しモグラ部隊にいてもいいかと思うようになった。本人は武勲を立てたがっているが、兵站管理・書記・何か国語かの通訳ができる貴重な人材なのでフェイやナベリウスからは頼むから前線に出ないでくれと思われている。
・ナベリウス
男 40歳 善 戦士 202㎝ 131㎏
カナート軍副隊長にして最強の戦士。迷宮部隊結成の際は荒くれ者だったが、結婚後は丸くなった。自分には学がないので子供に勉強をさせ、送られてくる手紙をフェイかステファンに読んでもらっている。冒険者との衝突を避けたがっていたが、その情報をステファンから聞きだしたヴィカスが交渉に活用できるようカティアに伝えたため、彼を殺せば確実に戦いになると踏んで狙われた。
・フェイ
女 27歳 悪 攻撃術師 167cm 48kg
迷宮攻略部隊の隊長。結成時は淑女だったがカナート軍の荒くれと生活していたらタフな性格になった。民の暮らしをよくするために黒金岩窟を攻略したが、かえって病が流行ったことで追い詰められ、救済のためジュダーム迷宮へ向かう。定期的に心労で胃液を吐いているためギザ歯。