第七章は、物語の中でも珍しく“戦い”や“事件”のない章です。
けれど、これは“構文と意味”がゆっくりと交差を始めた断章。
継律祭という王都最大の祭の裏で、詩障・構文・政治、そして人の気持ちが入り混じりながら、世界の“輪郭”が少しずつ滲んでいきます。
王家と八剱《咲雷》のもとで築かれた国家とは、どんな日常を持っていたのか。
それは戦うためだけの国だったのか、それとも……?
本章は、そんな問いかけでもあります。
さて、余談ですが──
今作内で一部登場した「雷晶粒子焼きそば」のロースター、
あれ、本来は軍事兵装の素材に使われる超贅沢品です。
(焼きそばが、罪)
補足:世界用語について
本作には、構文や詩障などをはじめとした独自用語が多数登場します。
今さらですが「これ何?」「どんな意味?」と思った方は、お気軽にコメント等で聞いてください。必要があれば、用語集や図解を用意します。
読者の皆さんの気づきや問いかけが、雷律世界をより深く形づくるきっかけになります。