秋が来まして早速風邪をひいてしまい、ご挨拶がおくれました。
さて10月7日(水)の更新をもちまして、長編『死神はただひとすじ飛んでいた』が完結いたしました。長きにわたる苦しい旅路でしたが、最後は美しい結末を迎え、作者としては万感の思いで送り出すところです。
作品自体は順次手入れ作業を行なっておりまして、第二部の中頃までは改稿もいくらか行われています。幸い、本筋に影響するような大きな変更は最後まで行わずに済みました。
完結を機に通しで読んでいただく方もいると期待して、改めてあらすじを掲示しておきます。
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物語は乾燥した丘陵地帯を渡る遊牧民族トゥルグ族の一家、マハルド家を追います。戦争に敗れた一族から奴隷として迎えられた娘サリムは、一族連合の儀式的大移動『還行(カンギュル)』が宣言されると、その出発の儀式で殺される定めにありました。しかしマハルド家の長男アグルクは彼女を密かに生かそうとします。それは二人が、マハルド家が、そして一族連合が生き残りをかけて歩む苦難の道のりの始まりだったのです。
家族を失い、ひとり生き残ってしまった自分を許せない女性サリム。
まだ戦の経験がなく、ただ無鉄砲に誰よりも速く空を駆けるばかりの青年アグルク。
子どもたちを想い、病床から愛を届けようとする母オムンラ。
若くして才覚に溢れ、誰よりも正しい道を歩もうとする弟カルシ。
それぞれが己の人生に何を見出し、いかなる“死”を描くのか。
どんなに美しい空にも、必ず死神の影がある。
人生の意味を見つめ直し、明日を強く生きようとする生命の輝きを描いた、文学的ファンタジーです。
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さて次回作ですが、かねてからご報告しておりました腱鞘炎の問題で、11月に公開を延期しております。ようやく音声入力ではなく多少の文章が入力できるようにもなってきましたので、無理のない範囲で執筆を続けるつもりです。まずは年内に短編を一つ出し切れるよう励んでまいります。
なお次回作はぐっと賑やかな話にする予定です。ララの物語とサリムの物語で描いた大きな主題ともしばらくお別れしまして、もう少し小さく歩む物語を書こうと思っています。このに作品で学んだものを残しながら、たくさんの人に読んでもらえる作品を目指して工夫してみようと思います。
でもホラーはしばらく書きません。いつか気が向くと思うんですけど……
ともあれ、重たい長編を最後まで読んでくださった皆様、ありがとうございました。またこれから読んでみるという形につきましても、ありがとうございます。
どうぞ楽しめるときに、楽しめるものをお読みください。