私はWeb小説が好きです。
きっかけが何だったのかは、もう正確には覚えていません。
2ちゃんねるでSSを読んだことだったのか。
『電車男』や『痴漢男』のような、ネット発の物語に夢中になったことだったのか。
気づけば、インターネットのBBSや個人ホームページを探し回って、いろんな物語を読んでいました。
当時は二次創作も多かったように思います。
そんな中で出会ったオリジナル作品、『ログ・ホライズン』や『ソードアート・オンライン』は、今でも大好きです。
そしてある日、私は「小説を読もう」という場所に出会いました。
それまで面白い小説を探してネットの海をさまよっていた身としては、衝撃でした。
ここに来れば、小説がいくらでもある。
夢中で読み漁りました。
当時はまだ学生でした。
今のように、いつでもスマホで読めるわけでもありません。
共用のパソコンからこっそり読んでは、履歴を消していました。
「Web小説を読んでいる」なんて、なんとなく人には言えなかった時代です。
携帯を持つようになってからは、寝る前にブックマークを巡回して、そのまま寝落ちするのが日課になりました。
好きな作品もたくさんできました。
私の中には、いまだに「永久一位枠」とか「別格枠」とか、もはや順位をつける意味がないくらい好きな作品があります。
『無職転生』なんて、今でも「やっぱりこれが一番なんじゃないか」と思う作品のひとつです。
そしてWeb小説読者には、ひとつ恐ろしい言葉があります。
エタる。
毎日楽しみにしていた作品の更新が止まる。
待っても待っても、続きが来ない。
それが嫌で、少しでも作者さんのやる気になればと感想を書いて回った時期もありました。
レビューも書きました。
逆に、調子に乗って辛辣なことを書いてしまったこともあります。
今回、自分で真面目に小説を書いてみて思いました。
とんでもなくひどいことしてたな、と。
一話書くのも大変でした。
直すのはもっと大変でした。
書いている本人には見えないものも、山ほどあります。
過去に私がレビューを書いた作者さんがここを見ている可能性は限りなく低いでしょうが、この場を借りて謝罪します。
さて。
そんな「読む専門」だった私が、なぜ小説を書くことになったのか。
きっかけは、ある日のどうでもいい会話でした。
少し前、Web小説もずいぶん市民権を得たのか、なろうの話になりました。
私は言いました。
「私も『小説を読もう』見てるよ」
すると返ってきたのが、
「なろうでしょ? 何言ってんの?」
でした。
そんな馬鹿な、と思ってブックマークを確認しました。
「小説家になろう。」
私は絶望しました。
小説を読んでいただけのつもりだったのに、いつの間にか私は「小説家」の門の前に立っていたのです。
恐ろしい話です。
日本では、Web小説を読んでいただけなのに、小説家になることを要求されます。
だったら。
なろうじゃないか。
――そんな軽いノリで、書き始めました。
ところが。
書けない。
頭の中では格好いい場面が浮かんでいるのに、文章にすると格好よくない。
素敵な言い回しなんて、そう何個も出てこない。
書けば書くほど同じ癖が出る。
説明はくどくなる。
会話の調子も似てくる。
それでも、とにかく書きあげました。
「くぅ~疲れましたw」
くらいの気持ちで、いったん形になった原稿を読み返してみたところ、
最低最悪の小説がそこに存在していました。
自分ですら続きを読みたいと思わないものを、誰が読んでくれるんだ。
そう思って、そのままお蔵入りしました。
そこからしばらくして、AIが急速に身近なものになりました。
誤字脱字を探してもらう。
文章のおかしなところを指摘してもらう。
くどい部分を教えてもらう。
自分では気づけない癖を見つけてもらう。
そんなふうに何度も原稿を見直しているうちに、
「これなら、人に読んでもらってもいいんじゃないか」
と思えるところまで来ました。
せっかく生み出したキャラクターたちを、このまま誰にも知られず眠らせておくより、一度くらい日の目を見せてやりたい。
それが、今回投稿することにした理由です。
物語そのものは、長年Web小説を読み続けてきた私が、
「こういうのが読みたい」
と思ったものを、とにかく詰め込んでいます。
王道は大好きです。
だから、王道の「ここが好き」はたくさん詰め込みました。
でも、そのまま真っすぐ走るつもりもありません。
「ああ、こういうのあるよね」
と思った次の瞬間に、
「そっちへ行くの?」
と思ってもらえる。
そんな、王道から少しだけ踏み外した作品になっていれば嬉しいです。
なお、本作はAIによる文章校正・推敲補助をかなり利用しています。
物語やキャラクターを作り、実際に書くところから始めて、そこから何度も見直し、直しながらここまで来ました。
投稿開始時点で、原文は完結しており、かなり先まで校正を書き溜めています。
かつて数々のエタ作品に泣かされてきた一読者として、
少なくとも「何話か投稿して、そのまま消える」
ということだけは避けたいと思っています。
あとは、読んでくださった方の反応も受けながら、必要なところは少しずつ改稿していければと思っています。
面白かった。
ここが好きだった。
ここはよく分からなかった。
ここは合わなかった。
うんこ。
どんなものでも、感想をいただければ嬉しいです。
申し訳ありませんが、時間の都合ですべての感想やコメントに個別返信することは難しいと思います。
ただ、いただいたものは読ませていただきます。
作品に反映したことや、特に心に残ったことなどは、また活動報告を書く機会があればお伝えしていければと思っています。
長々と書きましたが。
面白いでも、つまらないでも。
笑ったでも、腹が立ったでも。
続きが気になるでも。
読んだあとに、何かひとつでも感情が残る物語になっていたら。
それが、長い間Web小説を読んできた私にとって、一番嬉しいことです。
今度は、読む側ではなく、書く側から。
どうぞよろしくお願いいたします。