くりは茶色いチワワだ。
体重2.3キロ。プライドは2トン。
朝。
キッチンでトーストの匂いが立ちのぼる。
「今日も平和やな」
と、くりは言った。
誰も聞いていない。
普通の家族。
普通の朝。
普通のニュース。
だが、くりは“普通”ではない。
くりは魔法が使える。
スプーンを5センチ浮かせることもできるし、
電子レンジの時間を1秒だけ戻すこともできる。
ただし、代償がある。
使うたびに、
“自分の過去の断片”が少し曖昧になる。
いつから魔法が使えたのか。
なぜ話せるのか。
本当の自分は何なのか。
そこが一番思い出せない。
「まぁええか」
と、くりは尻尾を振った。
深く考えると鼻血が出る体質だ。
くりが1日で一番最初に話すのが飼い主の長男、リツキだ。
「ゲームしようぜー」
くりが言った。
リツキは軽くうなづき、パソコンを起動した。
そんな仲の良い二人に、試練が!
日本を裏で牛耳る組織、その謎に迫り、世界を救う!
現代ファンタジーミステリー作品!
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