空繰 巧

独りの青年が愛を求め、愛を知り、愛を拒絶する咄。 「僕の上にはいつだって雨雲が立ち退かずに、溺れそうになりそうなほどの雨を降らす。何もかもを閉じ込め、何もかもを拒絶するかのよう…

好きなものほど縋りたくなる。 好きなものほど手放せなくなる。 人も物も場所もある思い出も自分も。

子供の頃に見た大人になるという夢。 大人になった今見る大人という生き物。 なんてことも無い時間の流れの中で気がつけば大人になって、知らない責任ばかり背負わされてもがき生きる惨め…

昔昔世界から争いを無くしたロボットが居ました。 ある者は救世主と呼びある者は悪魔と呼び恐れていました。 ロボットは戦争を無くした代わりに大地を真っ赤に染め、空は黒色に塗り潰して…

私は貴方を諦めたのだから。だから…

小さな手の少女は大きな手の貴方を、一途に愛した。