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第二話 機械仕掛けの幻想 上 について

『CRUMBLING SKY』
https://kakuyomu.jp/works/16818622175236685267

第二話は読んでいて楽しいエピソードになるように書きました。


前半『幻覚災害』
世界観が大きく広がり、物語の根幹をなす技術的・社会的背景――すなわち「浮遊バクテリア」「霊素可視化現象」「周波数調整員」の由来と役割――が一気に明かされます。SFとしての読み応えがあるシーンです。

尾鳥の心情の変化
当初は職務上の接触に過ぎなかったが、小夜との会話や彼女の家庭事情を知ることで「保護者的な情」「共感」「倫理的な葛藤」が芽生える。
『やっていることは援助交際そのものだな……』は、読者にも倫理的な問いを投げかけています。果たして彼は正しいのか?

小夜の描写
家庭的な影響から、普通の社会生活の感覚が歪められている。
ファッションやコスメを通じた「大人の世界への入り口」、擬似的な成長の表現。特にサングラスは社会に対する仮面の獲得でもあります。


後半『不死の帯域:杵原真綸香』
このパートでは、尾鳥と小夜が「仕事」として東伏見公園を訪れ、幽霊と対話する様子が描かれます。そこで現れるのが『不死の帯域』にとどまる地縛霊、杵原真綸香です。

彼女は小夜に未来について視野を向けさせてくれる&作品のトーンを明るく保つ重要なキャラクターです。
SF的な要素ばかりでは疲れると思ったので、対話形式での説明を意識しました。情報量が多いにもかかわらず、日常会話のテンポで世界観が開示しています。

幽霊と冗談を交えた会話をする一幕は、キャラクターの自然な反応を描写しつつ、読者の息抜きポイントとして機能しています。つまりこの後はシリアス展開ってことです。

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