朝凪 SANA(*^^*)先生(
https://kakuyomu.jp/users/sana-chan)から、素敵なレビューコメントをいただきました……!
「あの幸せな日々には戻れないけれど…。それでもいい、貴女のそばにいさせて」
https://kakuyomu.jp/works/16818093079481559344/reviews/16818622174684786750シアハニー・ランデヴ - カクヨム
https://kakuyomu.jp/works/16818093079481559344お礼……になるかどうかはわからないのですが、シアハニーについて考えていることを書こうと思います。
シアハニー・ランデヴは、かなり過酷な展開を含み、かつ、残酷描写が多く、容赦のない話です。
同時に、生まれて初めて自分自身をターゲットにして書いた話だということもあり、思い入れの深い話です。
スラム生まれの少年デュランが、富裕層の生まれである少女アネモネと出会い、儚い恋を育んだものの、叶えることができなかった悲恋です。
正確に言うと、悲恋で包みこんだ劇薬といいますか……。
シアハニーには、影響を受けた作品が複数あります。
そのうち、最も色濃いのは、『人魚姫』だと思います。
そして、ポルノグラフィティの楽曲、『カルマの坂』の影響も強くあります。
それぞれに初めて触れた時に、『なんて救いのない話なんだろう』と思ったことを覚えています。特にカルマの坂の影響は強いと思います。
繰り返し繰り返し読んで、聞いて……幼い頃心に刻み込まれた衝撃が、私の想い出を軸にまとまったような……そんな話に仕上がったと思います。
シアハニーの物語構造として参考にしたのは、人魚姫でした。
いわゆる『王子様』ポジションがヒロインのアネモネで、人魚姫ポジションが主人公のデュラン、つまり、性別反転版人魚姫とも言える話に、したかったのです。
アンデルセンが書いた童話、人魚姫には、人魚姫が王子を刺せば助かるというシーンがでてきます。
シアハニーでも、それを意識的に取り込みました。
幼かった私はずっと、『人魚姫は何故王子を刺して助かろうとしなかったのだろう?』と考えていました。
デュランの立場から見て『アネモネを見捨てれば(アネモネの思い出を捨ててしまえば)助かる』という場面を二つ用意しました。
それでもデュランは、見捨てることを選べませんでした。
ずっとずっと考えていたのは……『アンデルセンの書いた人魚姫の恋は、想いは、無駄だったのだろうか?』ということです。
最終的に彼女の思いが届かなければ、叶わなければ、何もかも必要なかったのか?
ただの徒労に過ぎなかったのか?
そんなことはない、決してハッピーエンドではなかったけれど、失ったもののほうが多かったかもしれないけれど、確かに生きた時間や選び取ったものや守り通したものはあったんだということが書きたかったと思います。
お読みくださり、また、とても素敵な感想をくださり、本当にありがとうございます。