ここまで「ガニメデ・ブルース」を読んでくださって、ありがとうございます。
タイトルは、カウボーイビバップへのオマージュです。まるでビバップのエピソードタイトルのように見える題名を、と思って付けました。内容のほうは、ラヴクラフト『狂気の山脈にて』のような、ゴシックとコズミックホラーの技法を存分に取り入れて書いています。
この物語は、いくつもの読み方ができるように構成しました。企画の段階から、複数の視点で世界を解釈できる余地を残してあります。読む方の傾向によって、まるで違う物語になるかもしれません。どの人物に重心を置いて読むかで、受ける印象もずいぶん変わるはずです。
個人的に、この結末は、私たちが日々触れているインターネットの世論から着想を得ました。怒りに満ちたネットワークが積もりに積もって、やがて現実に、制度にまで反映されたら——そう考えて描いたのが、暴動の起きたガニメデであり、三人の警官が下したそれぞれの選択の、その共通分母でした。
拙作を読んでくださって、本当にありがとうございました。次は、ファンタジー作品でお会いできればと思います。