短編小説『ダイヤモンドは傷つかない、ということはない。』の第3話を更新しました。
第3話:選鉱:祖母がかけた優しい呪い
御徒町の工房で、薬液に浸された石を見つめながら、主人公は自らの過去を語り始めます。
彼には、完璧な兄がいました。 父の死後、没落した家をたった一人で支えた、実用的な「鉄筋コンクリート」のような兄。
対して、部屋の隅で絵ばかり描いていた主人公は「じゃない方の息子」でした。 そんな彼を、厳格な祖母だけが認めました。
『才能がある』
その甘い言葉は、劣等感にまみれた幼心に染み込み、やがて人生を狂わせる「優しい呪い」となりました。 自分は特別だから、兄のように汗水垂らして努力する必要はない。いつか誰かがこの才能を見つけてくれる――。
そうやって現実から逃げ続けた結果が、AIに仕事を奪われた現在の姿でした。
「特別な自分」という幻想が剥がれ落ちる、痛切な独白の回です。 ぜひお読みください。
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https://kakuyomu.jp/works/822139841085119468/episodes/822139841140481743