本編を書き進めている中で、
昔、私をいじめていた人たちのその後を知る機会があった。
壮絶な人生を歩んだ人もいれば、
病や事故で人生が大きく変わってしまった人、
もうこの世にいない人もいた。
それを聞いた時、胸は傷まなかった。
冷たいようだけれど、正直な感覚だ。
かつての私は、
「大人になったら仕返ししてやる」
そう思いながら生きていた。
でも今は、
憎しみが消えたわけじゃないのに、
どこかで
「いじめてくれてありがとう」
そう思える自分がいる。
傷つく痛みを知ったから、
私は誰かを傷つけない選択をした。
それだけだ。
不安が眠り始めた夜があった。
それは劇的な変化じゃない。
気づいたら、そうなっていた。
本編で描いている出来事の先に、
今の私がいる。
この物語は、
過去を美化するためのものじゃない。
ただ、生き延びた事実を
静かに置いていくために書いている。