(前回の続き)
続けて、第三話の敵デッキ【護法パーミ】を解説します。
今回はカード数が少ないので、主人公であるお兄の使用したカードや、名前だけ出てきたデッキの解説もしていきます。
さて、【護法パーミ】です。
今回、パーミッションデッキを登場させることにした理由について。
「初心者がやられて嫌なこと」であるのも確かです。
ですが、それよりも「サディスティックな女の子にパーミッションデッキで詰められるのってえっちだな」と思ったからです。
そのため、第三話では妹の言葉選びもエロチックなものとなっています。ひょっとしたら、そういうプレイなのかもしれません。
カードを使うたびに「許可(パーミッション)」を強いられる、というのは可愛い女の子にされると興奮しますよね。カゲ妹の場合は怒りが上回るかもしれませんが……。
それでは、各カードの解説です。
《護法童子》
【護法パーミ】のキーカードです。
妨害カードで相手カード効果を無効にしたときに手札からコスト無しで出せる効果、出したときの妨害を引き込む効果、更に妨害を打つたびにドローする効果に加えて、なんらかの常在効果(カードの墓地送りを除外に置換している?)により《サーチ・ガードナー》の使用を咎める効果を持っているようです。盛りすぎだろ。
カード効果のイメージは遊戯王OCGにおける【エンジェル・パーミッション】のキーカードである《冥王竜ヴァンダルギオン》と《豊穣のアルテミス》を合わせたような感じです。
カード自体のモチーフとなっているのは『ゲゲゲの鬼太郎』第4期『言霊使いの罠』に登場する妖怪・護法童子で、作中では言霊使いの使う術を保証する式神として使役されていました。
《弱者への侮蔑》
《価値観の断絶》
《無駄な努力》
《全否定》
いずれも水単色の妨害カードです。
モチーフとなっているのはMTGに登場する青のカウンターカードです。元ネタである【メガ・パーミッション】で用いられるカードでは《否認》《基本に帰れ》のようなカード名が辛辣なカード、あるいは《対抗呪文》《最後の言葉》のようにフレーバーテキストが辛辣なカードがありますが、こちらはカード名を辛辣なものに統一することで、お兄のイライラゲージが貯まっていくように調整しました。
【護法パーミ】ではソリティア展開が無かったので、使用したカードは以上です。
尺が余ったので、お兄の使用カードを説明していきます。
《サーチ・ガードナー》
言わずとしれた、お兄の代名詞です。
名前からして相手のサーチ効果を咎める、遊戯王OCGにおける《灰流うらら》のような効果を持っているようですね。
モチーフは遊戯王OCGにおける手札誘発全般。「ガードナー」という、英語には存在しない遊戯王特有の造語を使っているのは、そのあたりを読んでいる人にイメージさせる意図があります。
カゲ妹の世界線ではタクティカルトライデッキは発売していないようで、必須カードかつ手札誘発の《サーチ・ガードナー》はかなり高騰してるようですね。初心者のデッキには入っていない、と妹がナメくさっていたのも頷けます。
《魔を断つエスカリバーダ》
【野災】デッキ専用の手札誘発カードのようです。
名前の元になった「エスカリバーダ」はスペインの焼き野菜料理のことで、名前がエクスカリバーに似ていることから「魔を断つ」と剣のような印象の言葉を付けてみました。
最後に、名前だけ出てきたカゲ妹の所持デッキについて。
【ネクラ|1《ワン》キル】
詳細不明。
名前の元ネタはMTGの《ネクラ・ボルバー》とカードゲームうさぎの【セイウチ1キル】を元にしていて、陰キャであるカゲ妹らしい名前のデッキとして出してみました。
【怪異模倣物件《モキュメント》】
詳細不明。
デッキ名の元ネタは作者の前作である『怪異撃滅クラブ』の作中用語であり、怪異を名乗る人間が起こした事件のことです。
【マクロファイバー】
詳細不明。
キッチンにマイクロファイバーのタオルがあったことで付けました。モチーフ的には遊戯王OCGの《水晶機巧-ハリファイバー》の響きをイメージしています。
以上です。
次回は、最終回に登場した【野災】デッキのカードを解説します。