いつも作品を読んでいただき、ありがとうございます!今回は、最新話(第3話)で描いた「ゴーレムの爆発シーン」について、執筆時にこだわった物理・科学的な裏話を少しだけご紹介させてください。作中では、ゴーレムの体内に閉じ込められた水素と酸素の混合気体が着火し、凄まじい威力で崩壊するシーンを描きました。実はこれ、ただの爆発(膨張)ではなく、「爆轟(ばくごう)」からの「爆縮(ばくしゅく)」という二段階の絶望をゴーレムに与えています。
第一段階:爆轟(内側からの圧力)火炎が音速を超えて伝わり、一瞬で内部圧力が数万倍になります。これでまずゴーレムの外殻にヒビが入ります。
第二段階:爆縮(外側からの大気圧)水素と酸素が燃えると「水」になりますよね。超高温の気体(水蒸気)だった水分が、周囲の冷たい岩石に冷やされて一瞬で液体に変わると、体積が約1700分の一に急激に縮みます。これによってゴーレムの内部が完全な真空になり、今度は「大気圧」によって内側へベコッと握りつぶされるように破壊されます。ただ外に飛び散るのではなく、「膨張 → 収縮 → 反動で粉砕」というプロセスを踏むことで、魔法の塊であるゴーレムが「無慈悲な物理法則」によってただの石ころに戻っていく切なさとリアルさを表現してみました。