第4話「疑われる鼓動」を更新しました。
二件連続で第一発見者。
ドラレコの0.8秒。
そして警察の視線。
主人公・鼓堂無為は、いよいよ“状況的に一番怪しい人”ポジションに座らされました。本人はまったくその自覚がないのが問題です。
この物語は、単なる犯人探しではありません。
テーマは「ズレ」です。
時間のズレ。
記憶のズレ。
音のズレ。
そして社会の中で生きる“立場”のズレ。
夜の業界は、表にも裏にも属さない半透明の世界です。事件が起きたとき、守られるのは人より体裁。そこにいる人間の心の揺れは、あまり語られません。
無為はADHDの特性を持っています。
過集中と空白。
リズム感覚への異様な執着。
思考の飛躍。
もしかすると彼は優秀な観測者かもしれないし、もしかすると最も信用ならない語り手かもしれません。
ちなみに作者としては、まだ犯人を明言するつもりはありません。
本当に。
書きながら、無為の鼓動を一緒に追いかけています。
第5話では、0.8秒の“消された記録”に少し踏み込みます。
さらに不穏になります。
引き続き、鼓堂無為のズレたリズムにお付き合いいただければ嬉しいです。