石崎

国に帰ると悲劇がおきていた。　 具体的に言うと、国民がぬいぐるみになるという可愛らしい地獄が。 第二王子という立場かつぬいぐるみ化を免れた俺は、白亜の森にすむ化石で曲者魔法使いを…

時は戦国時代、美濃の国では斎藤道三がその地を収めていた。 その娘、帰蝶は斎藤家のやや特殊な家庭教育により、戦国の世の姫君としてはかなり異例に育ちながらも、三人の兄に囲まれて美濃の…

名探偵、それは謎に愛された、ある系統の物語の主役である。 時に華麗に、痛快に、悲痛に名探偵は事件を解決する。そんな彼らの傍らには時に最大の理解者たる相棒、ワトソンがいる場合がある…

南雲武志の日課は廃遊園地を巡回することである。 不本意にも心霊スポットと噂されるために発生する、肝試しを試みる不法侵入者と老朽化による自然トラップにはまってしまった被害者を追い出…

この学校にはGが多い。故に鈴木さんは大忙しで――何故か僕も忙しい、不思議なことに。 これは少々(希望的観測)不思議な学校で、僕と鈴木さんと個性豊かな生徒、それから多種多様なGが織…

時は江戸、場所もまだ江戸。一人の男が心中相手を待っていた。 だが、彼の前に姿を現したのは心中相手のお風ではなく、般若の面をつけた奇怪な娘であった――。 二千字と少しの短編になって…