重いものを持ち上げようとするとき、
「よっこいしょ」
「よっ! と」
「よいこらどっこいしょ!」
などと言う。
これは周囲に人がいる時の発言で、いわば「文明」に取り囲まれている、知性を持った、相互にコミュニケーションできる知的な生命体であるという証である。
また、同時に、
「自分はこんなに重いものを持てますよ!」
「自分は苦労してます、みんなのために!」
「自分はこれほどの働き者ですよ!」
といったアピールでもある。
しかし、誰も周囲にいないとき、変な態勢で力を込める時など、まともではない言葉を発したりすることもある。
「へちょ、っポフ!」
「うん、や、ちょ! っぺフ」
腰が痛むときや、寝違えた時も同様で、寝言で変な掛け声をかけてしまう時もある。
「あプふ!」
「うぃスぷ!」
柱の角に足の小指を高速で激突させて、激痛をこらえている時なども、似たような言葉を発している。
なぜか私の場合、うんチョふ、ペンちょフ、いよいへフなど、最後に「フ」が来ることが多い。
この掛け声は、一体どこから来たのか?
必然か、それとも偶然か……。
もしかすると、文明の外部から訪れた、非知性的な、謎の生命体が私に送信している言葉ではないだろうか……?
ただ人はそれを「偶然」「出鱈目」と呼んでいるだけでは……?